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PGAツアー最多タイ「6人プレーオフ」制したのは“5戦全敗”のケビン・キズナー

PGAツアーのレギュラーシーズン最終戦、ウィンダム選手権で、37歳のケビン・キズナーが6人によるプレーオフを制し、ツアー4勝目を挙げた。

「最後まで勝てるとは思わなかった。リーダーボードを見ずにプレーしていたので、16番で初めて(首位と)1打差だと気がついた。17番はバーディホールだったから、もしかしたらとは思ったけれど、予想外の結末だよ」と冷静に戦況を振り返った。

プレーオフに残ったときも「キャディと話したんだ。また負けだなって(苦笑)」とキズナー。実はキズナー、プレーオフでは5戦5敗。19年のWGCマッチプレー選手権で優勝した“マッチプレーの鬼”は、なぜかプレーオフが大の苦手。今回もサドンデス1ホール目でA・スコットが1.2メートルのバーディパットを決めていれば、連敗が『6』になっていたが、勝利の女神はキズナーにほほ笑んだ。

「(6人がパーで分け臨んだ)2ホール目は、ティーショットからパッティングまで完璧だった。勝負は紙一重。われわれがプレーしているのは気まぐれでクレイジーなゲームだね」とキズナー。

シーズン中盤、5試合連続予選落ちを喫するなど、好調とはいえない今シーズン。大会前のポイントランクは69位だったが、今回の優勝で29位にジャンプアップ。年間王者を競うプレーオフシリーズ最終戦のツアー選手権(トップ30のみ進出)出場に大きく前進した。

加えて9月のライダーカップではキャプテン推薦による出場も濃厚で、そうなれば念願の初出場となる。

ちなみにツアー最多の6人によるプレーオフはこれが3回目。1回目は94年のバイロン・ネルソンで、そのときは水巻善典が進出しており、2回目の01年ニッサンオープンでは伊澤利光が驚異の追い上げでプレーオフにコマを進めたが惜敗している。

「6度目の正直」でプレーオフを制した!(写真は2019年ZOZOチャンピオンシップ)

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より