【プロスペック】「UTはピンを狙うクラブ」「想定飛距離は1Y刻み」山下美夢有の14本
PHOTO/Tsukasa Kobayashi
プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、ツアー2勝目を狙う20歳、山下美夢有のセッティングに注目。
山下美夢有
やましたみゆう。2001年生まれ、大阪府出身。高校3年時の2019年にプロテスト合格。今季は4月のバンテリンレディスでツアー初優勝を飾ったほか、2位が3回と抜群の安定感で活躍を続けている
新人とは思えない活躍を見せている山下美夢有。堂々としたプレーぶりに気持ちの強さを感じるが、クラブ選びに関しても強いこだわりがある。
「クラブセッティングのベースは15本です。コースによって7Wを抜くか、48度のウェッジを抜くかを決めています。基準としては、主にパー5の距離で判断しています。パー5が短めのときは48度を入れるようにしています」
山下は各番手の飛距離の精度にかなりの自信を持っている。そして、たとえば7番で143Y、8番で133Y、9番で126Y……と、かなり細かい数値を設定している。
「各番手の飛距離はトラックマンを使用して何度も計測した平均値で出しています」
山下が300万円もするトラックマンを自腹で購入したというのは有名な話だが、プレッシャーのかかる場面でも平然とピンを狙っていけるのは、数値的な部分での確信があるからにほかならない。
また、山下のセッティングの中心はUTとウェッジだという。「昔からUTを多用していましたし、UTでピンを狙っていたので、かなり自信を持っています」
山下にとってはUTもウェッジも“ピンを狙う”クラブ。後半戦でも、ビシビシとピンをさしてくる山下のゴルフに注目したい。
「ZXハイブリッド」は構えたときの顔が良く、弾道をイメージしやすいとのことで即投入。シャフトについてはまだテスト中だという
もともとセンターシャフトが好きではなかったという山下だが、今季いろいろ試すなかで、倉庫に入れてあった小学校の頃に使用していたパターが思いのほか好感触だったといい、エースになりつつある
山下美夢有の14本
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24・31日合併号より