ゴルフ観戦は“キャンプ泊”が主流になる? 全英オープンの新たな試みが意外と楽しそう
今年の全英オープンは1日3万2000人を上限にギャラリーが入れられた。地元の人々以外は近隣のホテルやレンタルハウスなどに宿泊する必要があるが、なかにはキャンプを楽しみながらメジャー観戦していたファンも。
ロンドンの中心部から南東におよそ100キロ、海沿いのリンクス、ロイヤルセントジョージズGCの近くに『ジ・オープンキャンピングビレッジ』なる施設が開設されていたのをご存じだろうか? 1人用からファミリー用まで各種サイズのテントが設営され、キャンピングカーを利用したクラブハウスやシャワー、バスルーム、電源ソケットを備えた大型のテントを完備。全英を観戦するにはうってつけの施設だった。
料金は大人ひとり1泊40ポンド(約6000円)からで16~24歳のユースチケット所有者は無料。15歳以下は大人と一緒に入場すれば無料と料金設定もリーズナブル。サッカー場と隣接しており、芝の上でアプローチするのも自由。ゴルフクラブを使った的当てゲームなどアミューズメント施設も充実していた。
実は全英開催コース周辺の宿泊施設不足は以前から問題となっており、5年前からR&A主導でコースの近くにキャンプ場を開設するように。
たとえば一昨年前、北アイルランドのロイヤルポートラッシュで全英オープンが開催されたとき、周辺ホテルの相場は一泊1000ポンド(15万円)近かったが、キャンプ村を利用すれば10分の1以下。おまけにアプローチができて(もし晴れていれば)満天の星空も楽しめる。初開設のときはテント数が200張だったが、今回の収容人数は2200人まで拡大した。来年行われる第150回大会は聖地セントアンドリュースオールドコース開催。今回さまざまな事情で欠場したトッププロたちも「来年は必ず出る」と出場を確約。
記念すべき大会の観戦を計画しているのなら枕ひとつで滞在可能なジ・オープンキャンピングビレッジも選択肢に加えてはいかがだろう?
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月10日号より