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4年間のスウィング改造でフェードを究めた藤本佳則の結論。「プッシュフェードが一番飛ぶ!」<後編>

笑顔の裏にあった苦悩と復活への歩みを語った前編に引き続き、後編では4年前から取り組み劇的な進化を生んだスウィング改造とフェードの極意に迫る。

構成/重富由美子 写真/有原裕晶、姉﨑正 協力/日清都カントリークラブ

スピードが出るし体に負担がない動き

>>前編はこちら

  • 13年という長い年月を経ての復活優勝。ところが涙を流すわけでもなく「ゴルフが好きだから頑張ってこられました」と終始笑顔の会見だった。さほど苦難に感じていなかったような口ぶりだった。しかし、「月刊ゴルフダイジェスト」9月号のインタビューで腰を据えて話を聞くと「めちゃくちゃつらかった」と本心を吐露。不遇の時代をどう乗り越えたのか? 構成/重富由美子 写真/有原裕晶、姉﨑正 協力/日清都カントリ……

体は上からで
クラブはインから

試合中ずっとやっていた、この仕草の謎が解けた。関西オープンでも右ひじを内側に絞るような動きを繰り返していた

4年前から阿河コーチと取り組んだスウィング改造は、体の使い方をそれまでとは全く逆にしたという。

「昔は体を使う方向が下から上だったんですよ。右から左に体重を移動させながら体の正面でインパクトして、大きなフォローという感じ。今は体重移動はあまりしないで上から下に体を使うようにしています」(藤本・以下同)

上から下に体を使うとカット軌道になりそうだが……。

「そうなんです。だから右上腕を外に倒すようにしてクラブを遅らせて、クラブはインサイドから下ろしています。それで体の動きとちょうど相殺されます。すごく複雑だけど、このクラブを遅らせる動きが出力を増すので、飛距離が伸びました」


【スウィング改造の中身】体の使い方を“真逆”にした

【Point1】切り返しの体重移動をチェンジ

2013年は左へ強くシフトしていたが、2026年はその場で腰を切っている
【左・2013年】「左へ体重移動していました」 【右・2026年】「その場で下に出力します」

【2013年】出力の方向が「下から上」
左へ大きくシフトしながら「下から上」へ体を使っていた。インパクトでは体を開かずに正面で打つというイメージだった。

【2026年】出力の方向が「上から下」
左へのシフトはせずにその場で腰を切りながら、「上から下」へ体を使う。インパクトでは体がかなり開いている。

【Point2】クラブは遅らせてインから下ろす

体の動きとクラブの動きを相殺させる
体を「上から下」に使い、クラブをそのまま振るとカット軌道になってしまう。だから右上腕を外に倒す(外旋)ようにしてクラブを遅らせてインサイドから下ろす必要がある。そうすることで体の動きとクラブの動きが相殺される

【素朴な疑問】
Q:「振り遅れ」にならない?
A:上体が下へ向かっていれば大丈夫です


クラブを遅らせると、インパクトでフェースが開いたまま当たりそうだ。「僕も最初はこんなの当たるの? って感じだったんですけど、体を上から下に使えるようになると、ちゃんとクラブは間に合うので大丈夫だし、その動きが飛ばしに繋がるんです」

【藤本流フェードの詳細】
フェードを極めた男の結論
「プッシュフェードが一番飛ぶ!」

体の使い方を大きく変えるスウィング改造を行っても、球筋はフェードのまま変わらなかったという藤本。そこは絶対的こだわりのようだ。

「僕はずっとフェードなのでドローのイメージは全く出ません。そもそもゴルフってみんな最初はスライスが出るんだからフェードのほうが自然な球筋だと思いますよ」

そしてフェードには左に打ち出すのと右に打ち出すのと2種類のタイプがあり、藤本は右に打ち出すプッシュフェードがオススメだと言う。

「左に打ち出すためには体の回転を止めてフェースを返したり、フックグリップで持ってローテーションを少なくする必要があります。でも僕はプッシュフェードなので体の回転を一度も止めないで打てるし、フェースをローテーションさせながら打っています。その動きがヘッドスピードをアップさせるから、飛距離が出るんです。しかも、体を止めないとか手を返すというのは自然な動きだから、体に負担が少なくて怪我の防止にもなると思います」

【Point1】体の回転を止めない
左に打ち出すフェードは体の開きを抑えてフェースを返す必要がある。プッシュフェードなら体の回転を止めないからスピードが出る

【Point2】フェースは自然にローテーションさせる
クラブを持ち上げて水平に振ればわかるが、フェースはローテーションするのが自然な動きでそのほうがス
ピードが出る

一番右の写真のようにシャットに上げるとスピードが出ない

【Point3】トップはコンパクトに収める
理想のインパクトから逆算すると、トップはややコンパクトな形じゃないと間に合わなくなる。体が回りすぎたトップでは、インパクトでここまで体を開いていけない。最近はコンパクトトップの選手が多い理由がここにあるという

藤本流フェードスウィング

>>前編はこちら

  • 13年という長い年月を経ての復活優勝。ところが涙を流すわけでもなく「ゴルフが好きだから頑張ってこられました」と終始笑顔の会見だった。さほど苦難に感じていなかったような口ぶりだった。しかし、「月刊ゴルフダイジェスト」9月号のインタビューで腰を据えて話を聞くと「めちゃくちゃつらかった」と本心を吐露。不遇の時代をどう乗り越えたのか? 構成/重富由美子 写真/有原裕晶、姉﨑正 協力/日清都カントリ……

月刊ゴルフダイジェスト9月号より