【急がば回るな】Vol.1「72で回るための2つの条件」
自身の失敗をもとに、スクラッチプレーヤーを目指す全てのゴルファーへ「最短で72を出す」ためのメソッドを伝えていく。
文/大菊希典 写真/増田保雄

解説/寺西明
30歳から本格的にゴルフを始め2015年のプロテストで一発合格。20年には日本シニアオープンを制し、シニアツアーの賞金王となった異色の経歴を持つプロ。自ら起業した製造業の社長を務める
こんにちは、寺西明です。今月から始まるこの連載では72で回るゴルフをテーマに、ボクの考えをお話ししていきたいと思います。
ゴルフを始めたからには一度は72で回りたいという人から、スクラッチプレーヤー(ハンディ0以下)になって競技でチャンピオンを目指すという人まで、ワンランク上の話をしていきますので、ぜひ参考にしてください。
もちろん、これからお話しすることは、多くのプレーヤーの上達に役立つはずです。ですから、ちょっとレベルは高いかもしれませんが、80台、70台のスコアを目指す方々にも目を通していただけたら嬉しく思います。それでは本題に入りましょう。
まず、1ラウンド72以下で回るためには2つの条件があると、ボクは考えています。
その1つ目。それは、アプローチとパットの技術を徹底的に磨くことです。トッププロでも、パーオン率は65〜75%。
当然、アマチュアであればもっと低くなります。ちょっとしたリズムの乱れやジャッジの誤りでミスをしグリーンを外すわけです。
しかし、そこで簡単にボギーを打っているようではパープレーで回ることはできません。大事なのは、グリーンを外したとき、いくつパーをセーブできるか。
そのためには、アプローチとパットの技術をとことん追求する必要があるのです。
たとえば、アプローチであれば、10〜70Yの距離感を磨き、それを低い球、高い球で狙う。スライススピン、フックスピンを打ち分けるといった技術も必要になります。
パッティングであれば、常に同じリズム・テンポでストロークして、ボールの芯をパターの芯で打ち抜き、真っすぐの2mを確実にカップインさせる技術、10mを半径50㎝以内に寄せる距離感、精度の高いライン読みの力などを身に付ける必要があるでしょう。
具体的な練習方法などについては、これから詳しく説明していきますが、まずは、アプローチとパットの技術を高めることに熱意を持って取り組み、練習時間の多くをつぎ込む。それが72で回るための第一歩だということを理解してください。

飛距離を諦めては
72は出せない
72で回る2つ目の条件。それは、飛距離です。
具体的に言うと、あらゆるコースでコンスタントに72で回りたいのであれば、250Y(キャリーで230Y)という数字が目標になるでしょう。
もちろん、「自分のメンバーコースだけ72で回れたらいい」というのであれば230Yでも可能ですし、「6000Y以下の短いコースで、1〜2度72で回れればいい」というなら210Yでもチャンスはあると思います。
ただ、その場合でも、その飛距離に満足せず、少しでも250Yに近づける努力をしてほしいのです。 飛距離が出るというアドバンテージは大きいものです。飛ぶ人は有利ですし、歳を取れば飛距離が落ちるリスクもある。
だから、72で回りたいのであれば飛ばすための練習やクラブ選びを怠らないようにしてほしいのです。
さて、ある意味ここがとても重要なのですが、ここまで話してきた2つの条件をクリアするためには仕事と家庭を大切にする必要があると、ボクは考えています。
ひとりの社会人が、これから72で回るようになるためには、それなりの時間と労力を費やす必要があります。
練習場やコースに通う資金と時間は確保しなくてはいけないし、家の中で練習をすることもあるでしょう。そのとき、周囲の理解を得られていなかったら、どうなるでしょう?
ゴルフというのは、精神的な要素が大きな競技です。仕事や家庭に不安を抱えていては、練習の効果も上がりません。
だから、72で回りたかったら、普段から周りへの感謝を忘れず、常に仕事や家庭を大事にして、自分を応援してもらえる環境を作っておく。そういう姿勢でいることが必要だと、ボクは思うのです。
月刊ゴルフダイジェスト2026年6月号より


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