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【JGTO新選手会長・阿久津未来也 飛距離UPの秘密に迫る】<後編>「両手のひらをボールに向ける」これが強く叩きやすい形

ドラコンプロの山崎泰宏との出会いで飛距離アップに成功した阿久津未来也。飛ばしで重要なのは「フェース面の管理」と言うが、具体的にはどういうことなのか? どうすればフェースをしっかりコントロールできるようになるのか? 引き続き話を聞いていこう!

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/フェニックスゴルフアカデミー

阿久津未来也(左)
あくつみきや。 1995年生まれ。 栃木県出身で日本大学を経て2016年ツアープレーヤー転向。 昨年はミズノオープンで悲願のツアー初優勝を達成し、今年はさらなる高みを目指す

山崎泰宏(右)
やまざきやすひろ。 1969年生まれ。 長野県出身。 ドラコンプロとして名を馳せ、その技術力の高さが評価され多くのツアープロの指導も行っている。 阿久津とは2022年からのコンビ

>>前編はこちら

土台の動きを大きくして
ヘッドを安定させる

GD フェースコントロールをするためにはどうすればいいのでしょうか。

阿久津 始動の仕方です。 以前は手でヘッドを上げていました。それを体を回す動きで上げるように変えました。ゴルフを習い始めた幼いとき、当時は力がないから仕方なかったのですが、ヘッドから動かすように教わったことも影響しているかもしれませんね。

山崎 もちろん手でヘッドを動かすことは間違いではないです。でも手を使うとどこにでも上げることができるので、フェース面をコントロールするのが難しくなる。胴体を主体で動かしたほうがいいということです。

GD 体とクラブを同調させるという意味でしょうか。

阿久津 簡単に言えばそうです。フェースコントロールはそれがすべてではありませんが、始動の段階で胴体から動かす意識がないと、フェースを管理することはできません。


山崎 手はとても器用なので、クラブをどうやってでも上げることができます。しかし、手でクラブを上げるとフェース面が毎スウィング一定の動きをしにくくなります。一定にするためには、大きな筋肉である胴体でクラブを上げれば、動きの再現性も高くなりフェースをコネたりネジったりする動きが少なくなる。だから体とクラブが同調して動かせるんです。その証拠に以前はハーフウェイバックでヘッドが高い位置まで動いていたのに、いまは体と同調して動くのでヘッドの動きが小さくなっています。

GD フェース面をきっちり管理してクラブを動かすには、やはり手ではなく胴体で回すことが重要なのですね。

山崎 胴体の回転で打てれば、インパクトでボールを強く真っすぐ押し込めるため、結果ドライバーだけでなくアイアンショットも飛んで曲がらない球が打てるようになるんです。

Before
ヘッドの動きが大きく体の動きは小さい


手で上げるとヘッドがすぐ高く上がる

手先でクラブを上げると体とクラブの動きがバラバラになる。 フェースの開閉も起きやすく、自身の意識でクラブをコントロールできなくなる

After
ヘッドの動きが小さく体の動きは大きい

ヘッドを一番最後に上げるイメージで始動

体の回転に手が引っ張られるように上げることで、再現性の高い動きになり、フェースの開閉を抑えた状態をキープできる。 体を回すときは右股関節に体重を乗せながらその場で回る

ミスショットが劇的に減った

GD 胴体で始動して振るということですが、具体的にはどのように振っていくのでしょうか。

阿久津 スウィング中は体を回すことを意識するのですが、インパクトで両手のひらをボールに向けるくらいの意識で振っています。

山崎 何が言いたいかというと、フェースを真っすぐに当てようとするとボールに合わせる動きになります。でも地面にあるボールを手のひらで叩こうとすれば、上から下の動きの意識になるので強く叩きやすくなります。そこで阿久津プロにアドバイスしたのがグリップの握り方です。左手をフックというのはよく聞くと思いますが、右手もやや上からかぶせて握ってもらうようにしています。

GD 両手で絞り込む感じですか。

山崎 そうです。 実はこれが一番力が出る握りなんです。たとえば、直立した状態で脱力すると手のひらは体側もしくはやや後ろ側を向きます。要は骨格的にそれが自然で力を出せる形ということなんです。ただ力を効率良く出せるように握っているだけです。

GD 力を効果的に発揮させるには、人間の体にとって自然なポジションが理想ということですね。

山崎 その通りです。 両手のひらを下に向けるように握ると、フェースの開閉を抑える効果もあるので、フェースコントロールをさらにしやすくなります。

Point
モノを叩く動作は必ず手のひらが下を向く

地面にあるボールに力を最も伝えやすいのは、手のひらが下を向いた状態。 それは左手だけの話ではなく右手も同様。 雑巾を絞るときのようなグリップになり、スウィングの緩みがなくなりさらにクラブと体が同調して動かしやすくなるので、フェースコントロールもしやすくなるという山崎

Point
歩くと手のひらの自然な向きが分かる

腕を振って歩くと手のひらが体側もしくは少し体の後方気味に自然と向くことがわかる。 この自然な体の構造を生かすためにも手のひらを地面に向けて使うほうがより力を出せる

余計な力が入らないから
フェース面が安定する

GD 手でクラブを上げず胴体で振るコツがほかにもあれば教えてください。

阿久津 僕は右手の中指と薬指でクラブを引っかける感じで握るようにしています。右手の親指や人さし指に力が入ると、なぜかフェース面の向きが不安定になるからです。

山崎 確かに右手中指と薬指で引っかけるように握ると手の中の真ん中辺りを意識できるのでフェース面がグラグラしにくくなります。さらに手のひらをボールに向ける意識も出しやすくなります。

阿久津 余計な力が入らないのでフェースをコネる動きも入りにくい。狙ったところへ打ちやすくもちろん強くも叩けるので、飛距離も十分確保できます。

Point
自然にハンドファーストになる

ソフトボールのピッチングのように、フォローで最後の最後で指先でクラブ全体をリリースする感覚が出てくると、自然なハンドファーストの形になり飛距離に加えて方向性も良くなるという

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月21日号より