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【素顔のジャンボ尾崎】<前編>伝説の4コマ「ジャンボくん」に隠された秘話

1970年のプロ入り以来、ツアー通算113勝という金字塔を打ち立てた“ジャンボ”こと尾崎将司。圧倒的な飛距離とカリスマ性で我々を熱狂させた空前のゴルフブームの立役者が、2025年12月23日、旅立った。日本ゴルフ界の太陽として輝き続けた男の足跡を、今あらためて回顧する。前編では、週刊ゴルフダイジェストでかつて連載していた4コマ漫画「ジャンボくん」の一部を再録。担当編集者が当時のエピソードを語る。

漫画/鈴木ひろし 文/古川正則(特別編集委員) 

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  • 1970年のプロ入り以来、ツアー通算113勝という金字塔を打ち立てた“ジャンボ”こと尾崎将司。日本ゴルフ界の太陽として輝き続けた男の足跡を、今あらためて回顧する。後編では、ジャンボ軍団の一員としてその背中を追いかけ続けた伊澤利光に、往時を振り返ってもらった。 文/菅原大成 伊澤利光 いざわ・としみつ。1968年生まれ神奈川県出身。プロ入り後ジャンボ尾崎に師事、ジャンボ軍団の一……

“最強の男”が見せた
おちゃめな「素顔」

「ジャンボくん」が「週刊ゴルフダイジェスト」に初めて掲載されたのは1983年7月6日号だった。当時、尾崎はスランプ(1979~85年)のただ中にいて、まだ復活の兆しが毛筋ほども見えない時期だった。

作者の鈴木ひろし氏と連載開始の挨拶に行った時も、だいぶ前に了承してもらっていたが、その時は“寄るな!”の雰囲気が横溢していて、最後は当方も「好きにやらせてもらいます」的スタートだった。漫画好きな尾崎だったが、照れ隠しだったかも知れない。

1週間の出来事を3本の4コマ漫画でつづる。手前みそながら人気を呼び、週刊は最初このページから見るといった読者も多かった。連載は作者が没する1991年まで続いた。

連載する中で覚えているのは2つのエピソードだ。1つは次男の健夫をピエロ役にしていたが、「このおかげで健夫の縁談がダメになったぞ。どうしてくれるんだ」と、尾崎が当方にネジ込んできたが、尾崎の目は半分笑っていた。

もう1つは「聞き捨て(見捨て)ならん!」と半分マジで怒られたことだ。それは欄外にOB(オザキボール)と称して、野球のホームランの号数よろしく、試合ごとにOB数をナンバーリングしていったことだ。

「俺はね、危険をのみ込んで最良の戦略ルートに挑戦しているんだ。それをちゃかすとは何事だ!」というわけだ。事実、尾崎は3発同じところにOBしたこともある。ドライバーの精度を試していたのだろう。ちょうどスランプを脱する1年前くらいのことである。

その後、ジャンボ尾崎は世界でも例を見ない2度目の全盛期を迎えるのである。その意味であのOBマークは発奮材料になったなと、今頃は天国のゴルフコースでほくそ笑んでいるかも……。

作者の鈴木ひろし氏(1941~1991)に連載を依頼したのは氏が42歳の時。シャイで、トーナメント取材する時も隠れて木の陰から。尾崎に声をかけられると面はゆかったからだ。笑いの中にもアイロニーの矢は刺さっていた

元々、フェードを武器としていたが、それが定まらない頃。米国遠征してからはドローボールの必要性も悟る
宅配便が普及した頃。それまでは主に車で移動していた。当時、日本シリーズは2日間ずつ関西と関東で開催
オフには習志野のジャンボ邸で合宿トレを行っていた。健夫のタラコくちびるに苦情を申し立てられたことも
尾崎が優勝した副賞のクルマの台数は何台くらいだろう? の発想から生まれた

週に3本のネタは苦しい時もあり、楽屋落ちをさらすことも。実際尾崎には怒られた

欄外のOB(オザキボール)号数はウケて、スポーツ紙なども真似ていた

実際はアイアンに持ち替えたことは一度もない。ドライバーにかける尾崎のプライドだった

音楽的センスは
趣味の域を超えていた

時代の寵児となった尾崎は千葉・習志野に豪邸を建て、JBLのスピーカーを備えたスタジオまで造り、歌を披露した。その上手さは素人の域を超え、後にレコードまで出した。この歌声を聴きたい人は弟・健夫の結婚披露宴の模様をYouTubeでどうぞ。新婦の女優・坂口良子が感激のあまり涙を流したほどだ。

趣味は音楽のほか、書道、刀剣、ワインコレクションにまで及び、晩年は盆栽に打ち込んだ

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  • 1970年のプロ入り以来、ツアー通算113勝という金字塔を打ち立てた“ジャンボ”こと尾崎将司。日本ゴルフ界の太陽として輝き続けた男の足跡を、今あらためて回顧する。後編では、ジャンボ軍団の一員としてその背中を追いかけ続けた伊澤利光に、往時を振り返ってもらった。 文/菅原大成 伊澤利光 いざわ・としみつ。1968年生まれ神奈川県出身。プロ入り後ジャンボ尾崎に師事、ジャンボ軍団の一……

月刊ゴルフダイジェスト2026年3月号より