【北野正之の最強コースマネジメント】<後編>「流れの良し悪しでマネジメントを変えましょう」
週刊ゴルフダイジェスト
コースマネジメントでスコアは5~10打は変わると断言する北野正之プロ。そのマネジメントに不可欠なのが「流れ」の見極めにある。今の自分は流れがいいのか? 悪いのか? その判断で攻め方が変わるのだ。流れを引き寄せ、流れに乗れれば10打縮めることも不可能ではない。そんな最強マネジメント術を大公開!
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/サザンヤードCC


解説/北野 正之
女子プロやアマチュアの指導経験が豊富。伸び悩むゴルファーへ「気づき」の指導を得意とし、スウィング理論、メンタル、マネジメントに精通。茨城・サザンヤードCCでレッスンを行う
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- コースマネジメントでスコアは5~10打は変わると断言する北野正之プロ。そのマネジメントに不可欠なのが「流れ」の見極めにある。今の自分は流れがいいのか? 悪いのか? その判断で攻め方が変わるのだ。流れを引き寄せ、流れに乗れれば10打縮めることも不可能ではない。そんなマネジメント術を大公開! PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/サザンヤードCC 北野 正之 きたの……
攻守の切り替えは
流れで考える
ここからは、流れを見極めながらマネジメントしていくコツを教えてもらおう。北野プロはパットがわかりやすいと言う。
「セカンドショットでショートパット(1~2m)につくことはほとんどありませんから3~5mくらいのパットで考えましょう。少し曲がる上りのライン。狙うか? 寄せるか? 迷うアマチュアは多いでしょう。このとき自分の流れがいいか悪いかで戦略を組み立てます。前のホールで長いパットが決まった、寄せワンのパーだったなど、流れがいいなら薄めのラインでしっかり打ちます。たとえ外してもオーバーさせるくらい打てていれば、流れは悪くなりません。逆に、前のホールでアプローチでザックリ、パットでショートなど、流れが悪いと感じたときは無理をせず、ジャストタッチで確実に寄せます。流れの良し悪しで攻め方を変えれば、流れが悪化することを防げますし、よりいい流れに乗っていくことも可能なんです」
流れがいいときに攻め、悪いときは守る。この攻守でベスト更新も見えてきそうだ。だが、流れの良し悪しの判断基準は?
「ここが難しいところです。ゴルフでは、ナイスショットがいいスコアになるわけではありません。逆にミスしてもパーが取れることがあります。トップしたのにピンに寄ったなんてことありますよね。結果オーライというショットですが、それで流れはよくなるんです。ミスしたからダメ、曲がったからダメと考えると流れはつかめません。瞬間で判断するのではなく、広い視野で考えることが大事です」

Point1
流れがいいなら積極的に狙おう
「流れがいいなら積極的に狙っていきます。ショット全般の距離感や方向性が合っているわけですから成功率も高くなります。失敗してもショートしなければ、いい流れが継続できます」
Point2
流れが悪いなら確実に寄せよう
「流れが悪いときは無理しません。ミドルパットはそうそう決まるものではないですから厚めのラインでジャストタッチに打ちます。OKパットまで寄せれば、悪い流れも弱められます」

Point3
弱気なプレーは流れを悪化させる
「流れが悪いとき、守りの意識が強すぎると弱気なプレーが出やすいです。ショートパットでショートするといい流れが逃げていったり、悪い流れを引き寄せてしまうので要注意です」
Point4
いい流れなら何も変えなくていい
「流れがいいときは、それに乗るだけです。アマチュアはいいスコアが続くと不安になって安全策に切り替えたりしますが、その必要はありません。いいときは何も変えないのが正解です」
流れが悪いときの対処で
スコアが変わる
プロや上級者と比べると圧倒的にミスが多いのがアマチュアだ。であれば、流れが悪いときにどうすればいいのか? そこが一番気になるはず。北野プロは「保険のかけ方」でマネジメントするのがいいと言う。
「いい流れ、悪い流れでマネジメントをするとき、保険をかけるか、かけないかを目安にするといいです。流れがいいならピンをデッドに狙う、ぴったりの距離で狙うなど、保険をかけないショットを選択します。流れがいいときは、いいミスも出やすいので、それほど悪い結果にはならないでしょう。逆に流れが悪いときは、しっかり保険をかけます。そうすると流れを悪化させずにプレーできます。要は連続ミスを防ぐマネジメントを考えるんです。絶対にしたくないミスを回避する。それが保険になります」
なるほど。流れが悪いときは、保険をかけたショットで守りのマネジメントを貫く。そうすれば流れがよくなるわけだ。
「残念ながら悪い流れからいきなりいい流れにはなりません。マイナスから一気にプラスへと考えると必ず無理をします。悪い流れにあらがわず、流れが弱まるのを待つくらいのイメージのほうがいいです。連続ミスをなくせれば、それ以上流れが悪くなることは防げます。そういう積み重ねが、やがていい流れになっていくんです。ミスを挽回しよう、ダボを取り返そうなどと考えるのは禁物です」
では、保険をかけるとき、どんなことに注意すべきか?
「一番したくないミスを回避することを考えます。まずは距離です。奥か手前かで番手を選びます。あとは左右の曲がりもどちらかを消します。左右のOBを避ける場合、オープンスタンス、クローズスタンスである程度は回避できます。これが保険をかけたショットです。絶対にしたくないミスが出なければ、マネジメントは大成功です。自分を褒めてあげてください」
対処法1 「ドライバーショット」
左右のOBはスタンスの向きで回避

「オープンスタンスにするとカット軌道になりスライスは出ますが、引っかけが防げます。一方、クローズスタンスにするとインサイドアウト軌道になり引っかけが出ますが、スライスが防げます」
対処法2 「アイアンショット」
グリップを短く持ち左右のブレを防ぐ
「アイアンの場合、グリップを短く持つショットが有効です。短く持つとボールに近づく、スタンスが狭くなる、振り幅がコンパクトになるので左右のブレを抑えられます」

対処法3 「バンカーショット」
ダフるつもりで思い切り振り抜く

「バンカーはオープンスタンスでフェースを開きますが、これだとバウンスが跳ねてトップが出ます。フェースもスタンスもスクエアにし、ダフるつもりで振り抜くと確実に出せます」
対処法4 「トラブルショット」
確実にフェアウェイに出すことを最優先
「ミスショットで林に入るのは仕方がないこと。ここで大事なのは連続ミスを防ぐことですから、グリーンに近づかなくてもいいので広い隙間からフェアウェイに出しましょう」

自分への声がけで
流れは変えられる
ここまで流れがいいとき、悪いときのマネジメントを北野プロに教えてもらったが、この流れは、同伴者のプレーからも影響を受けるのだという。
「たとえば、同伴者のプレーが遅かったりすると自分のリズムが乱れたりします。そういった空気の中でプレーすると流れが悪くなりやすいんです。イライラしたり、焦ったりすれば、流れは悪化するだけですから。流れが悪くなるときって実はミスではなく、自分を責めるときなんです。責めれば責めるほど、自分は萎縮するだけ。そうなると流れをよくするのは難しいです。そうではなく、自分を褒めることです。今のショットは右にそれたけど、距離は合っていた。当たりは悪かったけど、フィニッシュまで振り切れた。そんな褒め言葉を自分にかけてあげてください。そうすれば、気持ちが前向きになり、いい流れを引き寄せられるはずです」

その1 自分を責めず褒めポイントを探す
「自分を責めても意味がありません。悔やんで終わるのではなく、そのなかで褒めポイントを探します。自分を褒めれば、伸び伸びプレーできます。それが勝利の女神を連れてくる秘訣です」
その2 相手のナイスショットを喜ぶ
「脳は自分と他人の区別がつきません。つまり他人のプレーを喜ぶとそれが自分だと錯覚するんです。同伴者がナイスショットしたら一緒に喜ぶ。これが流れを引き寄せるコツ」
その3 リズムよく回れるように協力し合う
「同伴者のプレーが遅かったら積極的にサポートします。お互いに協力し合うことで自分も同伴者もリズムがよくなりますし、組の空気が変われば、いい流れが舞い込んできます」

週刊ゴルフダイジェスト2026年2月3日号より


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