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【祝! レッスン・オブ・ザ・イヤー】スウィングのいい形が自然と身に付く3つの練習法

2025年のレッスン・オブ・ザ・イヤー、横田英治プロがスウィングの本質を語る。後編では、“手”の正しい使い方と、理想の動きを身に付けるための3つの練習法を教えてくれた。

PHOTO/Hiroshi Yatabe、Hiroyuki Okazawa THANKS/クラブハウス

横田英治

よこた・えいじ。プロ、アマ問わず、わかりやすいレッスンが人気。女子プロの岸部桃子を指導中。自らが主宰する総合ゴルフサロン「クラブハウス」では吉野茜、村田理沙、大西葵、若林舞衣子などが腕を磨く

岸部華子

きしべ・はなこ。JLPGAティーチングプロA級。基本に徹したレッスンと躍動感のあるスウィング作りを得意とする。姉はツアープロの岸部桃子

>>前編はこちら

手は積極的に使うのではなく
悪い動きを抑えるために使う

スウィングの本質はクラブをバランスよく振ること。そこに必要なのが軸の安定やオンプレーンになるが、ポイントになるのが「手首使い」だと横田プロ。手は使わないほうがいいのではないか?

「クラブと体の接点は手しかありません。ですから、手は使わざるを得ません。ただ、手や手首は悪さもします。そこが難しいところです。

手首を使いこなせるとヘッドの運動量が増えます。たとえばテークバックでグリップエンドを下げるとヘッドは簡単に上がりますよね。大切なのは、スウィングという現象が悪い方向に行かないように手首を使うことなんです。簡単に言うと左手にはヘッドが落ちないように支えるコックの役割があり、右手にはフェースが開かないように抑える役割があります。この手首使いがスウィングの本質をつかむ大きなカギになります」


左手の役割
ヘッドを支えライ角を保つ

「オンプレーンで振るにはライ角を保つことが不可欠です。それを可能にするのが左手のコック。スウィング中は遠心力がかかるため、インパクトにかけてトウダウン(ヘッドのトウ側が落ちる)が起こります。それを防ぐのが左手の役目なのです」(横田・以下同)

右手の役割
フェースが開かないように支える

「左手の役割はフェース面の管理です。左軸でテークバックできれば、アウトサイドに上がりますが、ヘッドは偏重心ですからフェースが開きやすい。それを右手で抑えるイメージで上げることで、過度なフェースの開閉を防ぐことができます」

ここもポイント!
右手を支点にテコを利用

「手首使いでもうひとつ大事なのがテコです。右手を支点に左手側を下げるとテコの要領でヘッド側が上がります。この力を利用することで、無駄な力を使わずにスムーズにクラブを上げることができます」

形を作ろうとせず
ドリルで体に染み込ませる

スウィングをより良いものにしていくうえでは、「テークバックやトップといったパートで考えるべきではないですし、掌屈やコック、ハンドファーストといった形を意識するのもおすすめしません」と横田プロ。ではどのように正しい動きを身に付けていけばよいのか?

「動きのなかで感覚を身に付けていくしかありません。そこで最適なのがドリルです。自分では何もしていないのに、結果的にそうなったという動きをドリルのなかでつかめばいいんです。 

スウィングは揺れるという意味ですが、まさに体を揺らすようにクラブを振ればいいんです。手の役割を理解したうえでクラブを振ること。そうすればスウィングの本質にたどり着けます」

Drill 1
ヘッドを段差に引っかけお腹でテークバック

「スウィングはスタートが重要です。左足裏、左ひざ、股関節、上半身と順番に動かしていくとクラブより先に体が動きます。お腹でテークバックするイメージでクラブを上げていくドリルが効果的です」

Drill 2
手元を拝むように上げ体を回して打つ

クラブは上げる際、斜めのプレーンを意識すると余計なねじれや力みが生じやすいという。手をタテに動かし、体をヨコに回すイメージだとスムーズに上げることができる。手元をタテに上げてから体を回して打つドリルをやるとこのイメージが理解しやすい

Drill 3
フォローサイドに振り出してからテークバック

「まずフォローを出して、そこからクラブを引き戻してバックスウィングし、そのままボールを打ちます。トップの形やハンドファーストのインパクトなど一切意識しなくても、自然といい形のスウィングになります」

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月23日号より