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【状況別バンカー攻略法】<後編>フカフカ、目玉、アゴ近…やっかいなライから脱出するには?【動画あり】

ガードバンカーの砂は、硬く締まったカチカチ砂もあれば、たっぷり入ったフカフカ砂もある。運が悪いと目玉になることも。そんなとき、どうやって打てばいいのか。引き続き青山薫プロに教えてもらおう

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/城里GC

解説/青山薫 2009年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。テレビやイベントの出演も多く、ゴルファーにわかりやすいユニークなレッスンが好評。ノザワワールド所属

>>前編はこちら

フカフカの砂は
空手チョップでお湯を飛ばすイメージ

GD 硬い砂の次は、たっぷり入ったフカフカの砂です。ゴルファーが“打っても打ってもバンカーから出ない病”になっちゃうのは、だいたいこの砂です。

青山 思ったよりも、砂が多く取れちゃうからな。

GD うまく打つ方法は?

青山 風呂に入ったとき、湯船に浸かって空手チョップでお湯を飛ばす感覚ってわかるか?

GD お湯の面に軽く手が触れる感じでお湯を飛ばすやつですね。手がお湯の中に潜っちゃうとダメなんですよね。

青山 あの感覚で、ソールを砂の面に当てていく感じで振るといいんだよ。あとは、フェースに乗った砂を後ろに飛ばすつもりで振る。

GD 砂を後ろに飛ばす!? 

青山 本当に後ろに飛ぶわけじゃないけど、そんな感覚で振ると、砂が薄く取れるんだ。


手が湯面でバウンドするのと同じ感覚

大ダフリしやすいフカフカ砂は、ヘッドが砂に深く潜り込まないように振ることがポイント。その感覚は、お風呂の湯船で水切り空手チョップするときと同じで、手が湯面でバウンドするように、ヘッドを砂の面でバウンドさせるイメージを持つといい

“フカフカ砂”構え方のポイント
ボール位置は左寄り

砂が深くて軟らかいときは、ボールを左に置く。これで、バウンスが出てきて、砂に潜りにくくなるため、砂を多く取り過ぎてしまうミスを防げる

“フカフカ砂”打ち方のポイント
砂を後ろに飛ばすように打つ

インパクトしたら、フォローで両ひじをたたんで、フェースの向きを変えないように、丸く小さく振っていく。フェースに乗った砂を後ろに飛ばすようなイメージだ

“フカフカ砂”お手本スウィング

フカフカ砂の打ち方を動画でチェック!

目玉になったら
フェースを閉じる

GD フカフカの砂で目玉になった場合はどうしましょうか?

青山 ここは、ボールの下までヘッドが届くかの勝負だな。ボールを右に置いて、ロフトを立てて、砂に深く潜り込みやすいように構えるんだけど、フェースを閉じておくことが大事。

GD なぜですか?

青山 フェースを左に向けるほど、トウ側が下がってくるから、トウから斜めに砂に入れやすくなる。ちょうどスコップで砂ごとかき出す感覚だな。

GD フェースを閉じると、ボールは左に飛びませんか?

青山 いやいや、大丈夫! フェースとボールの間に大量の砂が挟まっているから、ボールは振った方向、つまり砂が飛ぶ方向に飛んでいくんだよ。

フェースを閉じてトウから入れる

目玉は、ボールの下にヘッドを届かせることが絶対条件。ヘッドを深く潜り込ませるために、ロフトを立てて、フェースを閉じて構える。フェースを閉じるとトウ側が下がるので、フェースの先から斜めに砂に潜り込ませることができる

“目玉バンカー”構え方のポイント
ボールはできるだけ“右”に置く

目玉のときは、ボールを右足の前に置く。これで、バウンスも効かなくなり、上から打ち込んでヘッドを深く潜り込ませる準備ができる。ボールを左に置くと、ヘッドを横からしか入れられなくなり、ボールの下までヘッドが届かない

“目玉バンカー”お手本スウィング

目玉バンカーの打ち方を動画でチェック!

アゴ近の左足上がりは
AWでしっかり打ち込む

GD 最後は、アゴの近くのものすごい左足上がりのライです。

青山 こういう急な傾斜では、クラブをちゃんと振れるように、安定して立つことが大事。だから、傾斜なりに立っちゃいけないんだ。なるべく体を真っすぐにして、鉛直に立つこと。

GD これで体が安定しますね。

青山 あとは、SWじゃなく、AWを使うことだな。SWだと、ヘッドがボールの下をくぐってしまったり、ボールが真上に飛んだりするよ。砂とボールが飛ぶ角度を見てくれよ。AWで打ってもこれだけ高く打ち出される。傾斜とアゴの高さによっては、PWや9Iでもいいかもな。

SWよりもAWやPWがオススメ

使う番手はAWかPW。SWだと、ボールが真上に上がって脱出できないこともある。傾斜なりではなく、鉛直に立ってヘッドを打ち込む。ヘッドを抜こうとしないで、インパクト、即フィニッシュでOK

“アゴ近バンカー”お手本スウィング

アゴ近バンカーの打ち方を動画でチェック!

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月2日号より