ザックリが出ないだけじゃない! 最新「チッパー」7モデルをプロが試打したら、あまりのやさしさに驚愕
週刊ゴルフダイジェスト
ひとくちに「チッパー」といっても、さまざまなモデルが存在する。それぞれどんな特徴があるのか、どんな人に向くのか? 厳選7モデルを堀越良和プロが徹底テスト!
PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/大宮GC


解説/堀越良和
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発に携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属
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- 2打でグリーン周りまで来たのに、ウェッジでまさかのザックリ……! こんな手痛いミスを防いでくれる救世主が「チッパー」だ。まずは、チッパーとはそもそもどんなクラブなのか、どんなタイプがあるのか、堀越良和プロに話を聞いた。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/大宮GC 解説/堀越良和 豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技……
想像以上の
やさしさにびっくり!
まずは、パター型チッパーの3モデルを試打してもらった。
「プロギアの『R35』は構えた感じはパターに近いです。パッティングと同じように打てば、簡単にランニングアプローチができます。また、ウェッジの打ち方でも、打ちやすいです。両方の打ち方ができる万能型のチッパーですね。
オデッセイの2本はパター型の典型的なモデル。『CHIPPER(チッパー)』はフワッと球が上がってくれて、キャリーした後の転がりがいいですね。キャリーの落としどころのイメージが持ちやすいです。『X-ACT』も同様に寛容性が高いです。沈んだラフや、ウェッジだと難しい薄めのライでも簡単に球を拾ってくれます」
続いて、ウェッジ型の4モデルを打ってもらった。
「キャスコの『ドルフィン DPW225』は球がよく上がります。加えて、ウェッジのようなスピンも入ります。実用度が高いチッパーですね。ピンの『ChipR(チッパー)』は他のモデルよりも明らかに見た目がスマート。打ってもやさしさ十分です。
プロギアの『R45』は構えたときに包み込んでくれる安心感があります。グリーン周りはもちろん、長めのアプローチもしやすいです。クリーブランドの『スマートソール FULL-FACE TYPE-C』はよくソールが滑ります。ラフからでも球を拾うし、抜けも良い。これからの寒い時期は特に活躍してくれそうですね。
実際にチッパーを打ってみた印象は、想像以上にやさしくてビックリしました。あえて、ダフろうとしてみても、ソールが滑るのでダフることのほうが難しい。グリーン周りのアプローチで悩んでいる人は使わない手はないです」

予想以上にアプローチが楽になる!
「これだけやさしく打てるなら、アプローチに不安がある人は試すべきです」
やさしさ重視なら「パター型」
プロギア
「R35」


●ロフト角/35度 ●総重量/548g ●長さ/34インチ ●ライ角/71度
「パターのようにも打て、ウェッジのようにも打てる万能型」
パッティングのように打てて、パター型のなかではヘッドはコンパクト。ウェッジのようにも打ちやすい。スコアラインも施され、スピンもそこそこ入る。「ロングセラーな理由がわかりますね」と堀越プロも太鼓判を押す。
オデッセイ
「CHIPPER(チッパー)」


●ロフト角/37度 ●総重量/548g ●長さ/34.5インチ ●ライ角/66度
「柔らかくキャリーして、スーッとピンに寄ってくれる」
リーディングエッジが“出っ刃”でFP値が大きく、球を拾いやすいため柔らかいキャリーが出る。キャリー後の転がりも良く、落としどころと転がりのイメージが出しやすい。ソールの形状が2段になっていて、滑りを良くしている。
オデッセイ
「X-ACT」


●ロフト角/37度 ●総重量/344g ●長さ/34.5インチ ●ライ角/70度
「少し難しいライでも簡単にアプローチできる」
グースが効きながらリーディングエッジも出ていて、パターのような構えがしやすく、球も上がりやすい。薄い芝のライや沈んだラフでも、十分にソールが滑るので、あらゆる状況でミスを排除してくれるモデル。
スピンを入れるなら「ウェッジ型」
キャスコ
「ドルフィン DPW225」


●ロフト角/48度 ●総重量/539g ●長さ/34インチ ●ライ角/67度
「やさしいのに、球が上がるし、止まる」
厚いトップブレードにグースが効いて、構えた瞬間から安心感に包まれる。打ってみても、球が簡単に上がり、スピンで止まってくれる。ロフトがあるのでバンカー越えでも十分に使える。ドルフィンならではのソールの滑りも秀逸。
プロギア
「R45」


●ロフト角/45度 ●総重量/485g ●長さ/35インチ ●ライ角/67.5度
「グリーンから離れても使いやすい」
グース形状とヘッドの大きさがボールを包み込むような安心感をもたらしてくれる。加えて、幅広ソールがやさしさを生み出し、球も上げやすい。グリーンから離れた距離のアプローチでも寛容性が発揮される1本。
ピン
「ChipR(チッパー)」


●ロフト角/38.5度 ●総重量/484g ●長さ/34インチ ●ライ角/70度
「やさしさと顔の良さを両立」
チッパー特有の重さはあるものの、構えただけではチッパーとは思えないスマートなヘッド形状。寛容性も高く、深いラフや薄芝のライでも効果を発揮。シャープな見た目なので、バッグに“忍ばせて”おいても違和感がない。
クリーブランド
「スマートソール FULL-FACE TYPE-C」


●ロフト角/42度 ●総重量/463g ●長さ/35インチ ●ライ角/66度
「ラフからでも打ちやすい」
チッパーのなかではスマートなソール形状だが、滑りの良さは抜群。良いライはもちろん、特にラフでも球が上がり、クラブの抜けが良い。チッパーでは珍しいフルフェースを採用し、オフセンターヒットにも強い。
週刊ゴルフダイジェスト2025年12月2日号より


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