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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.247「先生の一言で違和感が解消」

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Tadashi Anezaki

>>前回のお話はこちら

ゴルフは難しい、何が起こるかわかりません。 

僕が不調になったんが2000年くらいなんですけど、思いもよらず球が打てなくなるんですからね。何でそないなったかわからんけど、トップあたりに違和感があって、ダウンスウィングでクラブが上手く下りてこなくなるんです。

こんな40年以上プロをやっていて、一応、“日本タイトル”も取っているし、小さいのを入れたら30個くらい勝っているのに、上手く打たれへんとなるんですからね。どこも痛くはないのに、「あかん、打たれへん」になるんですよ。ここ数年、名だたるYouTuberなどにちょっとアドバイスをもらったりしてもダメやったですね。 


それが最近、試合の練習場で、ちょっと高松志門先生と話をすることがあってチラッとアドバイスをもらったんです。わかり切った話なんやけど、それがめっちゃいい感じで、「あ、これは直ったな」と思って試合でやってみたんです。

やってみると案の定、違和感なく打てるんです。ところが距離感が合わんのですよ。自分があかん時の距離感でやっているから、ちょっと気持ちいい感じで振ると、飛び過ぎるんです。それでグリーンオーバーを何回もやって、ダボを3つも叩いてスコアは悪かったですけど、感触はよくなりました。 

先生からもらったアドバイスは、テークバックの上げ方です。先生はバックスウィングは「ヘッドから上がって、ヘッドに連れてクラブが上がって、まあまあ右に動けたらいいんやけどな」という考えです。 

そんなことは40何年前から知ってるんですよ。でもそこに気付かんかったいうか忘れていたんか。それをちょっとやってみたら、トップでの違和感がガクッと減ったんです。 

その逆のことも練習したことがあるんです。ヘッドを置いといて体から行く上げ方とか、いろいろやったんですけど、何で気付かなかったのか、不思議です。

まだ練習して球打ってというんはやってはいませんけど、薄々感じてます。「あ、これよくなるんちゃうかな」いう手応えを。

「やっぱりテークバックのヘッドの上げ方が関係あるんですわ」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月28日号より