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【読者記者】No.1918「“ライン出し”しようとすると左に飛んでしまうことが多い。やり方が間違ってるのでしょうか?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ライン出しが上手くできない」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ザ・プレミアムバックステージ代々木

読者記者No.1918 渡辺献さん

●50歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/5年 ●ベストスコア/79 ●平均スコア/85 ●176㎝・88㎏ ●ドライバー飛距離/280ヤード

先生/廣長恭平

94年生まれ、東京都出身。大学ゴルフ部を経て、一度就職後、ティーチングの道へ。25年、PGAティーチングプロB級取得。USTマミヤ公認フィッター。「ザ・プレミアムバックステージ代々木」インストラクター

渡辺さんのお悩み
「ライン出し」すると左にミスしてしまう


150ヤード以内でグリーンを狙うときに低めの弾道で「ライン出し」っぽいことをすると大抵、左に飛んでしまいます。誰にも教わってないので、打ち方が正しいかどうかも疑問です。


トップでの上体の捻転がフルショットとあまり変わらない(2コマ目)。この位置からだと、クラブはインから下りやすく、フック系のボールになりやすい

渡辺 ラインを出す打ち方が知りたいです。自分のやり方だと、左にミスすることが多いです。

廣長 ライン出しショットのときは、どこに気をつけていますか?

渡辺 右手首の角度をキープしてインパクトすることです。

廣長 結果的に言うと、インパクト前に右手首はほどけてしまっているようなので、それとは別の2つのポイントを意識してみましょう。ひとつはスウィングの大きさ、もうひとつは胸を回す度合いです。

渡辺 振り幅が大きすぎますか?

廣長 そうですね、ライン出しをするなら、飛距離に対して1番手大きいクラブを持って、その代わり肩から肩くらいの大きさで振るのが基本です。そして、テークバックで胸をフルに回転させると、クラブがインから下りやすくなるので、左に飛びやすいです。トップで胸の回転を少し抑えるほうが、ライン出しには向いています。

<問題点>
リリースが早くフェースがかぶりやすい

右手首をほどかずにヘッドを上からぶつけようとすると、ヘッドの重さで逆にほどけやすくなり、インパクトで過度にフェースが閉じた状態になりやすい

記者「右手首の角度を変えずに打っています」
プロ「全体をコンパクトにするほうが先決です」

ボールを右足寄りにするのは、フェースが閉じ切る前にインパクトすることで出球を確実に右に出すため。胸の面の回転を抑え、フィニッシュもコンパクトにすることで不必要な曲がりを抑えられる

ライン出しのお手本スウィング

コントロールショット全般に共通するポイントは、フィニッシュをコンパクトに収めること。ライン出しショットでは、大きい番手を選択し、トップもコンパクトにするのがいい

Point
少しだけ手元を上げて構える

通常のアイアンショットは、ソールのトウ側が少し浮くように構えるが、ライン出しショットでは手元を少し上げ、ソール全面を接地させて、フェース面を真っすぐターゲットに向ける

Drill
「9時‐3時」でボールを打つ

クラブが体の左右でいずれも水平になる範囲で打つ。「飛ばす」意識をなくし、クラブの動きで勝手にボールが「飛ぶ」感覚を養う

<取材後記>
思ったより体を使うショット
9時‐3時でボールを打つドリルでわかったのは、コントロールショットはほぼ体の回転だけで打つんだということです。手首とか細かいところはむしろ意識しなくていいんですね。

月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より