【スウィング研究】荒木優奈「曲がらない秘訣は“腕の五角形”」
SWING LABORATORY
いま注目すべきスウィングを、連続写真で徹底分析。今回取り上げるのは、ルーキーイヤーにゴルフ5レディスで、見事プロ初優勝を挙げた荒木優奈。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
撮影トーナメント/2025年Vポイント×SMBCレディス


荒木優奈
あらき・ゆうな。2005年6月17日生まれ、熊本県出身。日章学園高を卒業し、2度目となった昨年のプロテストで合格。ルーキーイヤーに初優勝。メルセデス・ランキング10位
解説/南秀樹
木村彩子などを指導しながら香川県で3.7.3ゴルフアカデミーを主宰。ジュニア育成に定評があり、これまで多くのプロを輩出してきた
腕の五角形の維持が
正確なショットの原動力
2022年日本ジュニア優勝など、ジュニア時代から国内外で活躍。高校在学時に受験した2023年の最終プロテストでは、3日間終了時点で80位以内に入れず敗退。翌年2度目のプロテストで4位タイで合格するとQTも37位に入り、今季開幕戦から出場。開幕戦で7位タイに入ると、その後もブリヂストンレディス2位タイなど数回の優勝争いを経験して先日のゴルフ5レディスでプロ初優勝を挙げた。ルーキーを思わせない安定感のあるドライバースウィングを南秀樹プロコーチに分析してもらった。
「体を大きく使い、ねじれを使うのがとても上手い印象です。テークバックでクラブをワイドに上げていき、バックスウィングで左ひざを内側に寄せながら、頭の位置も右へ少し動かして体を最大限に捻転させています。
ダウンスウィングでは軸を右に残しながら左足を踏み込み、シャフトを立てて下ろしています。シャフトを立てると、両ひじを曲げてできる腕の五角形は維持しにくいのですが、彼女はその五角形をフォローまできれいに保って振っています。パワーヒッターはジャンプしながら左ひじを押し込んでいきますが、彼女は腕のたわみをキープしながら体の捻転で押し込んでいきます。それは体の回転のさせ方が上手いから可能なのですが、腕の五角形が保てると球をフェースにしっかり乗せることができるので方向性がよくなる。『そりゃ曲がらない』と感じるスウィングです。
彼女の場合、体のねじれでパワーを生み出し、腕の五角形が曲がらないショットを支えています。
ドライバーはアッパーブローで、アイアンは左ひじを抜いてダウンブローで打っています。この両方ができるのはドライバーで腕の五角形が保てているからこそ。腕を押し込む必要がないアイアンショットは荒木プロにとっては簡単な感覚だと思います」
荒木優奈の1Wスウィング(正面)
週刊ゴルフダイジェスト2025年10月7日号より


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