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【大きなトップで飛ばす】<前編>“右肩”をしっかり入れる意識を持とう

50歳を境に「カラダが硬くなった」、「肩が上がらない」という 経験は誰しもがあるはず。 このままだとスウィングがだんだん小ぢんまりとしたものになって飛距離も下降線に……。でも、諦めるのは早い! 動きにくくなった体でも大きなトップで飛距離を伸ばす方法があるぞ!

TEXT/SHOTANOW PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/CPGカントリークラブ

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解説/市川雄三

いちかわ・ゆうぞう。神奈川県出身。高校からゴルフを始め、日本体育大学を経て研修生として腕を磨き26歳でプロ入り。競技参戦の傍らアマチュアの指導にも力を入れ、主に体が衰えてきた50歳以上の“飛距離回復請負人”としてのレッスンが人気

トップの大きさは飛距離に直結

「体が硬くなった50歳以上の人こそ、大きなトップを目指すべき!」と言うのは、これまで数多くのアマチュアの飛距離を伸ばしてきた市川雄三プロだ。

「アマチュアの人をレッスンしていて飛距離が目に見えて落ちてくるのはやはり50歳からだと感じています。原因はずばり体の硬さや筋力の低下でトップが低くなっていることでしょう。トップが低くなるとクラブヘッドがインパクトまでに動く距離が短くなり、加速し切らずにボールに当たるので飛距離が出ません。短い助走で幅跳びをしているような状態です」

現在シニアツアーで無類の強さを見せている宮本勝昌のスウィングを見ると、50歳を過ぎてからのほうがトップが大きくなっている。「手元の位置と手首の角度で、よりトップが大きくなっていることがわかります」

宮本勝昌 1972年生まれ。レギュラーツアー12勝。2022年からシニアツアーに参戦し、23年から2年連続で賞金王を獲得。今シーズンも2勝を挙げ賞金ランキングのトップに立っている

ただ、われわれアマチュアはツアープロのようにトレーニングに時間やお金をかけることはできない……。

「もちろんトレーニングをやるに越したことはありませんが、その前にスウィング中の意識を変えることで、大きなトップを作ることは可能です。私が実際にレッスンして飛距離を伸ばした方法を教えましょう」

右肩を入れる意識を持とう

硬く、筋力が低下した50歳の体で、大きなトップを作る具体的な方法を聞いた。

「最も重要なのは右肩です。ここをしっかり入れることが大きなトップを作る絶対条件です」

左手でクラブを動かすという話も聞くが、なぜ右肩が重要なのだろうか。

「右手が利き手の場合、右肩のほうが意識しやすいからです。普段使い慣れていない左手や左肩で主導しようとすると、前傾角度が伸び上がってしまったり、右側にスウェイする形になりがちです。右肩をグイッと背中側に入れて胸が目標とは逆の後方に向くようになればOK。肩で意識をしにくい人は、右手を背中側に持ってくるように動かしてみましょう。この時、アドレスの前傾角度が崩れて伸び上がらないようにするのがポイントです」

大きなトップを作るのに最も重要なのは右肩を入れること。意識しやすい利き手である右手を大きく背中に持ってくるように動かすと、右肩を深く入れられ大きなトップになる

アドレス前の3秒ストレッチ
背泳ぎで肩甲骨をほぐす

ショット前に背泳ぎのように腕を大きく回すと、右肩を入れやすくなる。クロールのように前側に腕を回すのはカット打ちを誘発するためにNG。この3秒をサボらないことが飛距離につながる

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週刊ゴルフダイジェスト2025年9月16日号より