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【読者記者】No.1913「動画を見て練習していたら引っかけが止まらなくなってしまいました」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アイアンが引っかかる」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/オールデイゴルフ馬橋

読者記者No.1913 金山正明さん

●46歳 ●会社経営 ●ゴルフ歴/20年 ●ベストスコア/83 ●平均スコア/100 ●175㎝・85㎏ ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/内海大祐

76年生まれ、茨城県出身。その人の体格や筋力などに応じた、理にかなったスウィング構築を目指す指導に定評がある。「オールデイゴルフ馬橋」にてレッスン中

市川さんのお悩み
「アイアンが引っかかる」


ヘッドを走らせるには「体の右サイドでリリース」といった内容の動画レッスンを見て実践していたら引っかけが止まらなくなってしまいました。真っすぐ飛ばすにはどうしたらいいですか?


ダウンスウィング後半からフォローにかけて、クラブはしっかり振れているが、それに比べて腰、肩の回転が少ない(3~4コマ目)。とくに腰はもう少し先行回転させたい

金山 ヘッドを走らせることを意識して練習したら、だんだん左に飛ぶようになってしまって……。

内海 ダウンスウィング後半から急激に(手首を支点とした)振り子の動きが強くなっています。それで、インパクトの前にフェースが閉じ切ってしまうんですね。

金山 ヘッドを振るタイミングが早すぎたんですね。

内海 腰、肩が止まってしまっているのが、振り子の動きが強く出てしまう原因のひとつですので、切り返しでしっかり腰から先行回転させてやると、それだけで左のミスは減ります。もっと確実に減らすには、スウィングの中でインパクトポジションをしっかり確立させることが必要です。アドレスと、インパクトの形を何度か反復して、最後に振りかぶって打つドリルを繰り返すと、インパクトの形が整ってきます。

金山 厚く当たります!

<問題点>
体が止まって手が前に出てしまう

切り返しで腰、肩より先に手(腕)を動かすと、クラブが前に出てカット軌道になる。また、リリースが早まり、インパクトでフェースがかぶる

記者「ヘッドをなるべく走らせたいんです」
プロ「先に腰を回さないと左に飛んじゃいます」

ダウンスウィングにおける手首の振り子運動(タメとリリース)はもちろん大事だが、それより優先されるのは、下半身からダウンスウィングをスタートし、上半身、腕、クラブと動きが順番に伝播すること。したがって、切り返しではクラブを下ろすより先に腰を回す

インパクトの形を筋肉に覚えさせる。
上下のバランスが整ってきた!

正しいインパクトの形を作って静止することで、筋肉がその形を記憶してくれる(マッスルメモリー)。筋肉の記憶自体は数秒しか持続しないが、何度も繰り返すとやがて脳に定着し、スウィングの中で無意識に行えるようになってくる

Point
フォローでやっとフェースが返る

腰を先行回転させ、適正なタイミングで振り子(リリース)を使うと、インパクトを過ぎてからフェースがゆるやかに返っていく

Drill 1
アドレスとインパクトを繰り返した後に打つ

マッスルメモリーを利用したドリル。スウィング前に何度かインパクトの形を作り、メモリーが消えないうちにボールを打つ。繰り返すとだんだん動きが定着してくる

Drill 2
胸の前でクラブを右回りに回す

切り返しで手が前に出ると、その部分ではクラブが「左回転」している。胸の前で「右回転」を繰り返すと、このイメージを消せる

<取材後記>
手を強く振る感覚がなくなった
インパクトから逆算してスウィングするようにすると、一生懸命振らなくても当たりが厚くなった感じがしました。それとわかるくらい飛距離も伸びたのには驚きました。

月刊ゴルフダイジェスト2025年9月号より