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【ゴルフジム】「アイアンで“ライン出し”しようとすると引っかかる。真っすぐ打ち出すには?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンでライン出しをするのが苦手」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ユニオンゴルフクラブ

教える人/橋爪力

はしづめ・ちから。71年生まれ、千葉県出身。02年、プロ入会。ショートゲームが得意で、アプローチの指導の上手さに定評がある。千葉県の「ユニオンゴルフクラブ」を中心にレッスンを行う

<今週のお悩み>
「アイアンでライン出しをするのが苦手です」

●三上憲一さん(51歳/身長173cm/ゴルフ歴30年/ベストスコア83/平均スコア92)
フォローの形が「フルリリース+フルフェースターン」で、しっかりボールをつかまえて飛距離を出す動きになっている(4コマ目)。ターゲットに対して出球をコントロールするのであれば、もう少しリリース感を抑えて打ちたい

三上 アイアンで、ラインを出してグリーンを狙おうとするんですが、これがなかなか難しくて……。

橋爪 ドロー系の要素が多いスウィングなので、確かに、ピンに対して真っすぐボールを出していくのは苦手かもしれません。

三上 そうなんです。無理してやると引っかけます。

橋爪 ライン出しショットの場合は、インパクトでフェースをスクエアにして、そのまま押していく感覚が必要です。たとえば、練習場打席のマットのへりにフェースを引っかけて、ヘッドを目標方向に押してみてください。

三上 あ、普段こういう感覚はないですね。もっとヘッドをピュンと回しちゃってます。

インパクトのリリース感が強すぎます

トップがフェースクローズ(フェースが空の方向を向く)で、そこから強いイン‐アウト軌道でボールをつかまえている。体の回転に対して、フォローで手(クラブ)がアウトサイドに離れていく振り方のため、ドロー系のボールが出やすい

橋爪 三上さんはイン‐アウトのドロースウィングなので、フォローで手が体から離れていくんですが、ライン出し要素を入れたいのであれば、フォローは体の回転と一緒に、手をもっと左に振る必要があります。クラブを極端に短く持って、グリップエンドがおへそにくっついた状態で素振りをすると、この感覚がわかると思います。

三上 こんなに体を回して、それでこんなに手が左にくるんですね。

橋爪 それと、ダウンスウィングでお腹が前(ボール方向)に出ると、手はイン‐アウトにしか振れなくなるので、切り返しでは右股関節を曲げて、少し沈み込むイメージを持つと、手を引き込むスペースができて左に振りやすくなります。

これで解決!
「手をアウトに振り抜かず
 体の回転と一緒に左へ振ろう」

切り返しで右股関節を中心に少し沈み込む

トップから右股関節を曲げて、右尻を沈み込ませるイメージを持つと、腰が前に出なくなり、手を振り下ろすスペースを広く確保できる。これにより、体と手を一体にして振りやすくなる

Point 1
体の回転と一緒に手を振っていく

インパクト後に体と手が一体になって回転すると、フォローでは手(クラブ)が自然に左(インサイド)に振られる(写真)。この体の回転でクラブを左に振る感覚が、いわゆる「ライン出し」の第1歩

Drill 1
フェースをマットの端に引っかけて押す

インパクトでのフェーススクエアとハンドファーストの感覚を養うドリル。この形のまま、ボールを目標方向に押していくイメージで打つと、出球をピン方向に出せる

Drill 2
グリップエンドを腹につけて素振り

グリップエンドが腹にくっつくくらいクラブを短く握り、おおよそ「9時‐3時」の幅で素振りをする。体が回転した分だけ、手とクラブが動くという関係性がわかる

週刊ゴルフダイジェスト2025年8月5日号より

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