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【スウィング研究】松山英樹「不動の“右ひざ”がパワーと再現性の源」

秒間120コマの超ハイスピードで撮影した松山英樹のドライバースウィングを、米ツアー解説でもおなじみレックス倉本が解説!

PHOTO/Yoshihiro Iwaoto

松山英樹 まつやまひでき。米ツアー11勝。昨年は日本男子初となる五輪メダル(銅)を獲得。世界ランク11位

解説/レックス倉本
広島出身のプロゴルファー。PGAツアーに詳しく、現在はWOWOやBS10で解説を行う

右ひざの向きが変わらない!

松山プロの最大の特徴は、強い体幹を使ったスウィングによる大きな飛距離です。確かに「体幹の強さ」があるからこそのスウィングともいえるのですが、体の使い方にも大きなポイントがあります。

そのポイントは「右ひざ」の使い方です。


始動からウェイトシフトが入り、回転していくなかでも右ひざが正面を向き続け、位置もアドレスから微動だにしていません。トップの時点で上半身と下半身の捻転差が大きくなり、パワーを生むことができるので、切り返しからこのパワーを爆発させることで大きな飛距離につなげているのです。

松山プロが超一流たるゆえんはパワーだけでなく“再現性の高さ”にもあると思います。切り返しから右ひざを飛球線方向に送ってしまう選手が多いのですが、松山プロはハーフウェイダウンまで右ひざの角度と位置が変わらないので、クラブの通り道ができ、いつも一定の場所にクラブが下りてくるため、再現性が高くなるというわけです。

<使用クラブ>
スリクソン「ZXi LS」(ロフト9度)

松山英樹の1Wスウィング(正面)

今までは右サイドが粘りすぎる傾向がありましたが、インパクト後からクラブと一緒に回転しています。結果、フォローが大きくなり、クラブを生かしたスウィングになっています

月刊ゴルフダイジェスト2025年9月号より