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【藤田寛之の米シニア挑戦記】Vol.18「土の上からショット練習。研修生時代を思い出しました」

2025年から米シニア(PGAツアー チャンピオンズ)に挑戦している藤田寛之が、現地での生活や試合の様子をレポート!

PHOTO/BKコーポレーション

KJさんの施設のクレーコート打席

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PGAツアーチャンピオンズ4連戦を終え、1週間のオープンウィーク。全米シニアオープンが予選落ちだったので、日曜にはフリスコに戻ってきました。今週はKJ(チェ・キョンジュ)さんのドライビングレンジで水曜、木曜、金曜、日曜の4日間、練習させてもらいました。ダブルス戦でKJさんと組んだとき、「練習においでよ」って声をかけてくれたんです。ダラス近郊なのでクルマで通える近さです。そこは「ウォーターチェイス」という18ホールと「テキサス9」というショートコースを持つゴルフ場にある、ゴルフアカデミーのような施設です。プロを目指す選手やジュニアたちが、たくさん練習していました。そこで使わせてもらった打席が、クレーコート、いわゆる土の打席です。KJさんもよくここで球を打っているそうで、久々に昔を思い出しました。


ボクが所属する葛城GC(静岡)の練習場も昔、赤土だったんです。プロになる前の研修生時代です。KJさんの上手さの秘密がココにあったのかと実感しましたね。土の上で打つ場合、ボールをクリーンにとらえなければ、いい球は打てません。調子が悪い今のボクは、ヘッドが下から入りやすいんです。そのスウィング矯正にもなりました。少しでもダフれば、手を痛めかねない土の打席は、アマチュアは使えないそうです。本当にいい練習ができました。

練習以外ではトレーニングとケア、そして休養です。杉浦マネジャーが見つけてくれたフィジカルセラピストの高田洋平さんが自宅に来てくれて、2日間ケアをしてもらいました。高田さんは、畑岡奈紗選手や笹生優花選手も見ていて、理学療法士でもあります。ホームであるダラスでケアが受けられるのは、自分にとって大きいです。ずっと専門家に見てもらう必要性を感じていましたからね。体はかなりラクになりました。

KJさんは財団を作って寄付を集め、ジュニア育成にも尽力しています

高田さんのケアは手技がメイン。全身ほぐれました

火曜と土曜に高田さんのケアを受け、全身くまなくほぐしてもらいました。実は高田さんの家は近所だったんです。休養は家で半日ボーッとしていた感じ。最新ドラマ「イカゲーム3」を見ましたよ

藤田寛之

1969年生まれ、福岡県出身。葛城GC所属。レギュラーツアーで23年間シード選手として活躍。ツアー通算18勝を挙げ、2012年に賞金王を獲得。2023年日本シニアオープン制覇。今季はPGAツアーチャンピオンズにシード選手としてフル参戦中

週刊ゴルフダイジェスト2025年7月29日号より