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ディボット跡の対処法<後編>いちばん難しいのは“グリーン周り” どうやって打てばいい?

ティーショットがナイスショット! のはずが、行ってみるとボールはディボット跡……。思わず不運を呪いたくなるが、それもゴルフ。気持ちを切り替えケガを最小限で食い止めるためにはどうすればいいのか。ディボット跡の攻略法を小林大介プロに聞いた。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/葉山国際CC

解説/小林大介 日夜、世界のトッププロのスウィングを研究し、アマチュアへの指導経験も豊富。湘南衣笠ゴルフ所属

>>前編はこちら

ディボット跡はボールの位置によって
難易度が大きく変わります

では、ディボット跡に入ってしまった場合に、具体的にはどう対処すればいいのか。

「同じディボット跡でも、入った位置によって難度が変わります。最も難度が低いのは、ディボット跡の左端にボールが止まったケース。クラブが入るスペースが十分にあるうえ、芝が薄く残っている場合は、ティーアップに近い状況になり、打ちやすいライになっている可能性もあります。次にボールがディボット跡の中央にある場合は、一見難しそうですが、クラブが入るスペースも抜けるスペースもあるので、クリーンにボールをとらえることさえできれば問題ありません。一番難しいのが右端に止まったパターン。右側の芝がクラブを入れるスペースを遮っているためダフリやすく、ボールの赤道に当てるのも難しい。ボールを右寄りに置き、体重を左に乗せてクラブを鋭角に入れ、“ガツン”と打ち込みましょう」


左端……難度★

端に残った薄い芝がボールを少し浮かせて打ちやすいシチュエーション。フォローでヘッドが抜けづらいので、無理に振り切ろうとしないことが大事

中央……難度★★

かなり低い位置にボールがあるが、クラブが出入りできるスペースはある。ダフらないことを優先し、ハーフトップでいいと思って打とう

右端……難度★★★

右側の芝によってヘッドの通り道が遮られている。ボールを右側に置き、クラブを鋭角に入れていくしかない

ディボット跡ではほかにもこういったケースがある。

「ディボット跡に目土がされている場合です。特にこんもりと砂が盛られているケースは難しく感じると思いますが、フェアウェイバンカーと同じイメージで、いかにクリーンにボールをとらえるかが重要。ここでも、ナイスショットを求めずに、ボールの赤道をとらえてハーフトップを打つつもりでいくのがいいでしょう」

小林プロが一番厄介だというのが、グリーン周りのディボット跡だ。

「グリーン周りの場合、フルショットができないぶん難易度が上がります。グリーン周りのディボット跡はウェアフェイのディボット跡に比べてサイズが小さく、ボールがすっぽり入ってしまうこともあるので、リーディングエッジをきれいに入れるのが難しくなります。よくあるミスが、ヘッドを鋭角に入れようとしすぎてチャックリするケース。この場合、無理にウェッジを使う必要はなく、ピンまでの距離が近ければパターを使うのが無難です。距離がある場合は、PWやアイアン、UTなどで転がしていくのもアリでしょう」

砂がこんもりと盛られているときはフェアウェイバンカーのつもりで

基本的にフェアウェイバンカーと同じ打ち方。ボールはいつもより少し右側に置き、トップ気味でOKと割り切って打とう

最も難度が高いのはグリーン周りのディボット跡

グリーン周りのディボット跡は小さく深いため、クラブが入りづらく、抜けにくい。無理にウェッジを使う必要はなく、パターやアイアン、UTなどで転がし、確実に乗せることを優先しよう

練習場でできるディボット跡攻略ドリル

ハイティーアップ打ち

アイアンで、高くティーアップしたボールをクリーンに打つことができれば、ゆるかな入射角でうまくコンタクトできている証拠

ボールの手前にガムテープを貼る

ボールの手前にガムテープを貼り、それに触れないようにボールを打つ。ガムテープを擦るとクリーンに打てていない証拠

週刊ゴルフダイジェスト2024年12月3日号より