兼本貴司のアプローチ奮闘記<前編>ヘッドが刺さるミスに悩まされ……中嶋常幸の合宿で得たヒントとは?
シニアツアーの会場で弾道計測器を使いながらひたすらアプローチの練習を続けている兼本貴司。昔から300ヤード超の飛距離を武器にしてきたが、実はアプローチが苦手で長年悩んでいるという。今季もシニアで優勝して好調そうに見えるが、何を悩みどう解決しているのか、詳しく聞いた。
TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroaki Arihara ILLUST/Koki Hashimoto THANKS/グリーンバーズGC
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- アプローチが刺さるミスに長年悩まされていたという兼本貴司。中嶋常幸の合宿に参加したことでつかんだダフらないアプローチの秘訣とは? 一般ゴルファーにも参考になるアプローチ上達のヒントが満載! TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Hiroaki Arihara ILLUST/HASHIMOTO Kouki THANKS/グリーンバーズGC 兼本貴司 かねもと・……
感覚だけでやってきて
基本がなかった
プロ入りした頃はアプローチが得意だったという兼本に異変が起きだしたのが、シード入りして3年目の頃だった。
「ある時期からヘッドが刺さることが多くなって、距離感が合わなくなったんです。おかしいなと思ってたくさん練習するんですけど、当時は今みたいに入射角とかのデータが取れないから原因がわからないまま、ただ感覚でやっていました。自分のなかに基本がないためどんどん悪くなって、トップやダフリなどいろんなミスが出るようになっていったんです」
アプローチ練習に時間を割くためショットの練習もおろそかになり、6年目にシード落ちしてしまったタイミングで中嶋常幸に助けを求めた。
「合宿に参加させてもらって、ヘッドを上からじゃなく緩やかな角度で下ろすとか、真っすぐ入れて真っすぐ出すとかいくつかの答えを教えてもらいました。それまでの僕はボールを右に置いてハンドファーストに上から入れていたのですが、それが悪かったんです。それでもすぐには身に付かなくて、3年後の初優勝のときもまだ苦手だったので、花道からはパターでごまかして打っていましたよ(笑)。仕方ないからショットを磨いてパーオン率を上げてこれまで戦ってきましたけど、アプローチの研究はずっと終わらない課題ですね」
「“アプローチが苦手”は今でも続いています」
【シード入り3年目頃】
“ボールを右に置いてハンドファースト”に打っていた
苦手克服への道1
中嶋常幸のヘッドが真っすぐ動くアプローチを研究
苦手克服への道2
60度から56度をメインに
60度ばかり打っていたのをやめて56度をメインにした。60度はフェースの上に当たるとポコッと上がって飛ばないが、56度なら前に飛んでくれるためミスに強い
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月刊ゴルフダイジェスト2024年12月号より