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【スウィング研究】松山英樹「力が常に内側に入った状態をキープしている」

プレーオフシリーズで初の栄冠を手にし、年間獲得賞金は16億円超と自己最高を記録した松山英樹。今年の結果にはどんな要因があったのか? 佐藤信人プロにスウィングから見える彼の強さを教えてもらった!

PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki、Getty Images

松山英樹 今年のパリ五輪では日本男子勢初となるメダル(銅)を獲得し、「フェデックスセントジュード選手権」でツアー10勝目を挙げた日本のエース。世界ランク7位

解説/佐藤信人

さとうのぶひと。ツアー通算9勝。現在はゴルフネットワークなどでレポーターや解説者として活躍

安定感抜群の美スウィング

体の軸のブレが全くなく、綺麗なスウィングプレーンが好きと佐藤信人。

「松山選手はオーソドックスでお手本のようなスウィングをしています。テークバックとダウンスウィングが彼の軸ブレがないのを感じられるポイントです。テークバックはもちろんですが、ダウンスウィングでも静かに動けているのが本当にすごい。力が外側に逃げず常に内側に入った状態をキープしているので、軸の安定だけでなく、綺麗な軌道を描けるんです。プロでも上半身を丸めたり、軸が傾く選手がいます。松山選手にはそういった動きが全くありませんね」

トップで最大のパワーをためられているのも、素晴らしい点だという。


「ワイドスタンスで下半身がどっしりと安定し、上半身の捻転が最大限生まれていて、トップでの力のたまり具合がすごい。これは、インパクトに向けて力を一気に解放できて、大きなエネルギーをボールに伝えられる要因になっています」

ジェネシス招待で、最終日“62”のコースレコードをマークし逆転優勝した松山。「序盤で勝てたのでいい流れができて、精神的にも余裕が生まれたと思います。そこからパリ五輪では多くのファンが駆け付けた中でのメダル獲得。ファンの力も大きかったと思います」(佐藤)

松山英樹の1Wスウィング

月刊ゴルフダイジェスト2024年11月号より