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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.124 “出すだけ”のショットもきっちり測る!

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

今回のテーマは林からの脱出法。みなさんは、ティーショットを曲げて林に入ったときどうする?
①強引にグリーンを狙う
②とりあえず真横に出す
もちろん状況にもよるけど、よっぽどの初心者じゃない限り、後者を選ぶほうが安全だと思う人が多いだろう。しかし、本当に安全だろうか……。強引にグリーンを狙うのは言語道断だけど、「とりあえず」というのも、適当な感じが否めず、よい結果をもたらさないことが多い。

10ヤードしか飛ばずにまた同じようなところから……もしくは80ヤード飛んで向こうのラフまでいってしまった、という経験はないだろうか。ラフなら、まだ打てるから「まいっか」と思いきや、目の前が木で、もう一回出すだけ……なんてことも少なくない。これでは強引にグリーンを狙い、木に当たってOBになるのと大差ない。

もし、真横に出したいのなら、ちゃんと「出したいところまで〇ヤード」と距離を明確にするべきである。そのためにおすすめなのが『横歩測』だ。歩測というと、なんとなく縦の距離を測るというイメージがあるよね。グリーンまでの距離だったり、カップまでの距離だったり。でも、別に横歩測だっていいのだ。林に入ったら、出したい方向のファーストカットまでを横歩測する。


40ヤードだったら、林からだいたい40~50ヤード打てばいい。しっかり打つ距離を決めれば、よっぽどミスしない限り10ヤードしか飛ばないことも、打ちすぎて80ヤードになってしまうことも減るだろう。
これが、「とりあえず真横に出す」との大きな差だ。冒頭の質問に答えるなら、「3打目がトラブルにならないところにきっちり出す」というのがボクのなかの正解。そのためにマストなのが“横歩測”というわけだ。

キャディさんも、縦の距離は経験上わかっているけど、横の距離はわかっていないかもしれないから、自分で歩測するのが一番! トラブル発生中は、さっさと打って、みんなに追いつきたい気持ちもわかるけど、そこは急がば回れ。「とりあえず」打って、再度トラブルに見舞われるより、かえって時短になるってもんだ。

歩測で距離がわかったところで、ちゃんと打てない、という人もいるかもしれない。それでも、とりあえず打つ、よりはよかろう。どんなことも、ちゃんと目的を持って行動したほうが断然結果がいい。ひとつ言うなら、低い球で50ヤード打つ練習をしておくのがおすすめ。どんなに広いコースでもフェアウェイからファーストカットまで100ヤードということはない。50ヤードをマスターしておくと、絶対に役に立つだろう。

クラブはなんでもいい。SWやPWだけでなく5Iでもいいし、UTでもいい。練習場でマン振りに疲れてきたら小休止がてら、練習してみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年9月17日号より