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未発表モデル、プロトタイプ…気になるが満開! 女子プロたちの最新クラブセッティング大調査<後編>

国内女子ツアーの開幕戦、ダイキンオーキッドレディスで女子プロたちが手にしたクラブを調査。なかにはまだ詳細が明らかになっていない未発表のクラブも見られた。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa

>>前編はこちら

佐久間朱莉

「オフの間にドライバーを『G430 MAX』から『G430 MAX 10K』にして、アイアンは『ブループリント S』にしました。元々ピンさんのクラブは顔が大きいんですが、これはさらにひと回りデカくて、メチャメチャ大きく感じます。あと打音がよくて、私のフィーリングにハマった感じ。フェースの左右にズレて当たっても、ブレることなく飛んでくれるので、ミスしたときの距離のロスがないんです」(佐久間)

ドライバー
ピンゴルフ「G430 MAX 10K」

アイアン
ピンゴルフ「ブループリント S」

佐久間朱莉の14本

脇元華

クラブ契約フリーの脇元華が選んだドライバーはタイガー・ウッズやローリー・マキロイも使っているテーラーメイド「Qi10 LS」。いわゆるロースピンモデルだが、身長174cmと長身の彼女は「スピーダーNXグリーン」と組み合わせた。

ドライバー
テーラーメイド「Qi10 LS」

3W
テーラーメイド「Qi10 ツアー 3W」

3Wも同じテーラーメイドの「Qi10」シリーズで揃えたが、これもタイガーが使っているのと同じ「Qi10ツアー」。50gのスライディングウェイトを装備したチタンヘッドで弾道調整が可能だが、ウェイト位置はノーマルポジションのままだった

脇元華の14本

小林夢果

「前のドライバーは、高さが出る分ランが出なくて悩んでいたのですが、このヘッドとシャフトを合わせたところ、低くて強い球が出てランが伸び、飛距離が10Yくらいアップしました。初めて打たせてもらったときから顏、フィーリングがよくて、すぐに替えようと思えました。3Wも240Yだった飛距離が、245~250Y出るようになって、ゴルフが楽しいと思えるようになったんです。だから今年はバーディやイーグルが増えるんじゃないかと思って、楽しみにしています」(小林)

1W
プロギア「RS プロト」

ソールのラインが青色のプロギア「RS」ドライバー。現行の「RS」はオレンジなのでおそらく次期モデルだろう

小林夢果の14本

金澤志奈

金澤志奈の新しいドライバーにはソールのトウ側に「TW767 PROTOTYPE」の文字が入っている。おそらく本間ゴルフの「TW757」シリーズの後継だろう。「TW757」シリーズには、ソールのトウ寄りの溝をカーボンで覆った「カーボンスロット」が搭載されていたが、このモデルに溝はなく、ソールの中央に円形のくぼみが見られるほかは、ツルッとしていて、あまり特徴がない。一体どんなモデルなのか発表が待たれる。

ドライバー
本間ゴルフ「TW767 プロトタイプ」

金澤志奈の14本

鈴木愛

鈴木は長らく「スコッツデール」シリーズのパターを使っていたため、新しく進化した「PLD(パッティング・ラボ・デザイン)」シリーズを使ってもらいたいと、開発者のトニー・セラノ氏が鈴木のために特別に作ったモデルがこれ。昨秋のTOTOジャパンクラシックで持ち込んだが、時間がなかったため実戦投入には至らなかった。だが、今年のアメリカ合宿中に開発チームと調整して開幕に間に合わせたという。ベースとなったモデルは「クッシン」シリーズで完全なカスタム。ソールに赤いトウガラシが描かれているのは、唐辛子が開発者の出身地の名産品だからだそう。

パター
ピンゴルフ「PLDクッシンC」(カスタム)

鈴木愛の14本

堀琴音

昨夏、プロ10年目にして初めて投入した長尺パターは今季も継続。ヘッドはAIがフェースを設計し、芯を外しても初速が落ちにくいというオデッセイ「Ai-ONE ミルド EIGHT T S」。市販モデルはネックがショートスラントだが、これはダブルベントになっている。

パター
オデッセイ「Ai-ONE ミルド EIGHT T S」

3W・5W キャロウェイ「パラダイム Ai スモーク MAX」
7W テーラーメイド「Qi10」

3Wと5Wはキャロウェイ「パラダイム AiスモークMAX」、7Wがテーラーメイド「Qi10」とライバルメーカーの新作FWが入っているのもクラブ契約フリーならでは

堀琴音の14本

開幕戦ではほかにも
「未発表クラブ」を発見!

ピンゴルフ「PLD」

ピンゴルフのパターといえば、ピン型の代名詞にもなっているブレードタイプの「アンサー」シリーズが有名だが、一本一本完全削り出しの「PLD(パッティング・ラボ・デザイン)」シリーズではピン型だけでなく、ミッドマレット、マレット、ツノ型など多くのラインナップが揃っていた。市販モデルだけでなく、色やネック形状に加え、打感を左右するフェースのミーリングの深さも指定することができるカスタム対応のモデルもあるという。

オデッセイ「Ai-ONE トライビーム」

オデッセイからは三角ネックの「トライビーム」にAIフェースを搭載した「Ai-ONEトライビーム」が登場。芯を外してヒットした際のボール初速の落ち込みをカバーしてくれるAI設計フェースに、左右のブレをカバーしてくれるトライビーム構造を合体させたモデル。フェースはチタンの「Ai-ONEミルドインサート」が5モデル、ウレタン素材の「Ai-ONEインサート」が8モデル、ラインナップされる予定だという。練習グリーンでは「トライビーム ダブルワイド」を使用している上田桃子が同じダブルワイドのモデルを入念にチェックしていた。

キャロウェイ「新Xフォージド アイアン」

柏原明日架がバッグに入れていたキャロウェイ「Xフォージド スター」。2019年に登場し、2021年の2代目は西村優菜らも使用しているが、その後継モデルらしきアイアンをキャロウェイのツアーバンで発見。7番アイアンのロフト角29度のNEW「Xフォージド スター」と、それよりもやや小ぶりで7番のロフト角33度とコンパクトな「Xフォージド」の2タイプがあった。今では珍しくなった単一素材の軟鉄鍛造アイアン。試合会場にあったということは、今後、選手が使用するに違いない。

週刊ゴルフダイジェスト2024年3月19日号より