【キミこそ王子だ】Vol.319 パワーの源は大殿筋! 安定感抜群のドライバーを武器に中国ジュニアを制した中2男子
雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は広島県出身、東広島市立西条中学校2年の中上遼真くん。野球で鍛えた大臀筋を武器に豪快に飛ばし、昨年「中国ジュニアゴルフ選手権」で優勝した実力を武市がチェック!
今回の王子候補
中上 遼真くん
なかうえ・りょうま ●主な戦歴/2023中国ジュニアゴルフ選手権優勝 ●ベストスコア 67(ピートダイGC) ●トレーニング/ほぼ毎日3kmランニング ●練習/毎日300球
父親の影響で小1のときにゴルフを始めた中上遼真くん。安定した飛距離を武器に昨年度「中国ジュニアゴルフ選手権」を制した。前回、登場してもらった吉行アムロくんとは同郷かつ同学年でよきライバルだ。
- 雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は、広島県出身、東広島市立高屋中学校2年の吉行アムロくんだ。アイアンの正確性を武器に昨年度「中国中学校ゴルフ選手権春季大会」で優勝した注目選手。武市がスウィングを解説。 今回の王子候補 吉行 アムロくん ……
パワフルなスウィングを見た武市は感嘆の声を上げた。
「いいね~。何がいいってお尻がデカイ!! 何かスポーツやってた?」
「小1~6年まで野球をやっていましたが、今はゴルフ一筋です。野球はトレーニングがきつくて……」
「でも、遼真くんの大きいお尻は、財産だよ。体の中で一番大きい筋肉だから、スウィングの安定感やパワーに貢献している」
得意クラブはドライバーで、260ヤードを優に超える。プロの指導は受けておらず、始めたときからずっと父親に教わっているとのこと。
「スウィングで一番気を付けていることは?」
「常に体の前に手があることを意識しています」
「なるほど。遼真くんはバックスウィングで左肩を低く入れるのが特徴。肩をタテ回転させる意識を持って振るタイプだね。肩を回せというと、横に回転する人が多いけど、世界で活躍するトッププロはタテが主流。具体的にはバックスウィングからトップにかけては左肩が右肩より下になり、トップからインパクトでは右肩が左肩より下になる。そして、肩の動きに連動して腕も動いているから、遼真くんの言うとおり、腕や手が常に体の内側に納まっている。めちゃくちゃ簡単に表現すると、クラブを上から下にドーン! と落とす感じかな。シンプルな動きだからミート率もいい。さらに下半身に安定感があるから、飛距離が出せるのも遼真くんの強みだね!」
憧れは松山英樹プロ。取材の日も、松山プロが契約しているスリクソンのウェアで決めてきてくれた。生でスウィングを見たくて、宮崎県で行われるトーナメント「ダンロップフェニックス」に足を運んだこともあるそうだ。
「実際見てどうだった?」
「デカかったです。体格もオーラもスケールが違いました」
「そうだよね。松山プロのお尻も大きいよね~」
「僕も世界で活躍するプロになれるようにがんばります」と意気込みを語り、取材が終わってからも練習を続ける遼真くん。
ターゲットを変えたり、いろんな打ち方を試したり、はたまた「学ランを着たまま打つとどんな感じかな?」と制服のまま打ったり……はたから見ていても楽しそうだった。
「いいね~。ロボットみたいにいつも同じように打っていても、面白くないもんね。練習はこうでなくっちゃ。遼真くんは本当にゴルフが好きそう。そういう意味でも素質を感じるね。将来が楽しみ!」と目を細める武市であった。
週刊ゴルフダイジェスト2024年2月13日号より