【ゴルフジム】「強く振ろうとすると、フィニッシュで上体が起き上がってしまいます」

ゴルフジム

2023.11.26

KEYWORD ドライバー前傾キープ奥山ゆうし練習法

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「フィニッシュで上体が起き上がってしまう」というもの。その解決法とは?

PHOTO／Yasuo Masuda　TEXT／Daisei Sugawara　THANKS／BULLET GOLF 海岸通り

教える人／奥山ゆうし

おくやまゆうし。83年生まれ、埼玉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、07年、プロ転向。11年、茨城県オープン優勝。現在、「BULLET GOLF 海岸通り」などでレッスン中

＜今週のお悩み＞
「フィニッシュで上体が起き上がってしまいます」

●小林一明さん（ハンディキャップ27.7／ベストスコア98／平均スコア108／身長163cm）
ダウンスウィング中盤まで、手を引き下ろす動きに対して、体の回転が追いついていない。その結果、インパクトで手の通り道が狭くなり、上体を起き上がらせることで何とかフォローまでクラブを振り抜く形になっている

小泉　とくにドライバーで、ちょっと強く打とうとすると右肩が前に出ちゃって、フィニッシュで体が起き上がってしまうんです。

奥山　強く打とうとしたり、当てにいこうとしたときには、どうしても手から先に切り返しやすくなりますので、それが上体を起き上がらせる原因になるんですね。きちんと左足から切り返せると、ダウンスウィングの間中ずっと下半身が先行し続けますから、インパクトでも左腰がクリアになって、何の障害もなく手を振っていけるんですね。

上半身と下半身の時間差が作れていません

切り返しで手を先に動かしてしまうと、体の回転が遅れ、それが手の通り道をずっと邪魔し続けてしまう。そのため、上体を起こして手の通り道を確保せざるを得なくなり、フィニッシュで右肩が前に出て、完全に体が起きてしまう

小泉　上体を起こす必要がないわけですね。

奥山　そういうことです。だからまず、切り返しの動作を改善することが大切です。トップの形から、腕を一切下ろさずに、左足を外側（左ひざを目標方向）に回してみてください。

小泉　左足にしっかり意識を向けないと、動かすのが難しいですね。

奥山　パンツの左前のポケットを、後ろ（左尻の方向）に引っ張られるのをイメージするのもいいと思います。とにかくそうやって、左足から切り返すことで、右肩は前に出にくくなります。

小泉　確かにそうですね。

奥山　それと、ダウンスウィングでは右わき腹を縮めて、逆に左わき腹は伸ばすように意識してみてください。フォローまで上体の前傾をキープしたまま回転するには、その動きが不可欠ですから。

小泉　上体を右に傾ける感覚ですね。これだと前傾も起きないし、頭も残ります。

これで解決！
「左足の動きを意識して
　下半身から切り返そう」

トップから左足だけを動かす

切り返しのきっかけ動作として、左足全体を外側に回転させる。左足を回すには、足裏でしっかり地面に圧力をかける必要があるので、踏み込み動作も自然に行うことができる

右わき腹を縮めて回転
上体の前傾をキープして回るには、右わきを縮め、逆に左わきを伸ばすことが必要。どちらのわきも縮めずに回ると、頭が左右に動く。また、左わきのほうが縮むと、フォローで激しく右肩が突っ込む

Point 1
左前ポケットを後ろに引っ張られるイメージ

切り返しでは、ズボンの左前ポケットを後ろに引っ張られているようなイメージを持つことで、左への体重移動をともないながら、左足、左腰をスムーズに回転させられる

Point 2
左腰を最後まで回し切る

左足の動きで切り返しをスタートすると、左腰の回転が上半身より先行する形になる。フォローまで左腰が先行し続けることで、上体の角度を維持したまま回りやすくなる

週刊ゴルフダイジェスト2023年12月5日号より