【読者記者】No.1839「フォローで詰まる感じがする。左手を大きく振り抜きたいのですが…」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「フォローで左腕がうまく抜けない」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ウェルグラスゴルフピア
読者記者No.1839 福澤充さん
●44歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/14年 ●175cm・88kg ●ベストスコア/82 ●アベレージスコア/90 ●ドライバー飛距離/260ヤード
先生/横山健司
71年生まれ、東京都出身。04年、JPGA・A級ティーチングプロ資格取得。ヨコヤマ・ゴルフスクールを主宰し、都内を中心に多くのアマチュアゴルファーを指導。参松ゴルフ(株)所属
福澤さんのお悩み
「フォローで左腕がうまく抜けない」
フォローが詰まる感じで、右プッシュや引っかけが出てしまいます。左腕で大きなアークのフォローを出したいのですが、うまくいきません。
インパクト後に、腕とクラブを大きく出そうとしている反面、体の回転がやや止まっている。もっと体を回すことで、クラブも楽に出ていくはず
福澤 プッシュも引っかけも両方出るんです。自分では、左手を大きく振り抜けていないからだと思うんですが……。
横山 左手というのは、なるべく早めにたたんで、小さく使うのがいいんです。むしろ、右手のほうをしっかり使って、ヘッドを返してやるというのが正解です。
福澤 右手でクラブを返したら、引っかけになりませんか?
横山 体を回さずに、右手だけで振ったらもちろん左に飛びます。だから、おへそが目標に向くくらい、しっかり体を回してください。
福澤 左手でフォローを出す意識は、持たなくていいんですか?
横山 そうですね。試しに、普段通りに振って、インパクトで右手を放してみてください。左手1本でフィニッシュまで振り切って、そこに右手が届きますか?
福澤 あれ、届かないです。
横山 右手が届く位置に左手が収まるように、左手をコンパクトに振ると、逆に右手が伸びて大きく振れるんですよ。
<問題点>
左手を高い位置に振りすぎる
左手を高い位置に振り上げすぎると、右手が届かなくなるため、左右の手の力が干渉し合い、振り抜きが悪くなる
記者「左腕のリードを意識しています」
プロ「左手はもっと小さく使いましょう」
左腕が正しい動きをしているかどうかチェックするには、インパクト後に右手を放し、左手だけでフィニッシュまで振ってみる。左ひじを正しいタイミングでたたみ、なおかつ体を適切に回転させると、左手は顔の横あたりの高さに収まる
左手の位置に右手を合わせる
左手1本で作ったフィニッシュの位置に、右手を合わせてみる。無理なくグリップできれば、左手が収まる位置が「適正」の範囲内ということ
左手を支点にして右手でヘッドを押す。
ヘッドが走る原理がわかってきた!
体の正面で、誰かにヘッドを押さえてもらい、左手を支点にして、右手でクラブに圧力をかける(写真左)。押さえていたヘッドを急に放すと、左手は動かずにヘッドが走る(写真下)。左手を小さく、右手を大きく使うほうが先端を速く動かせることが実感できる。左手を動かすとそもそも押せない
Point
右手で振って体を回す
右手だけで振って、クラブを左の肩に担ぐ(写真2枚目)。これだけでは手を返しすぎているようだが、体の回転を加えることで、適正なリリースになる。クラブを担いで、体を90度左に向けると、自然なフィニッシュになる(写真3枚目)。右手の使いすぎではない証拠だ
Drill
左手1本でボールを打つ
フォローで左手をたたむ感覚を身につけるには、左手1本でボールを打つのがいい。左手がうまくたためないと、ボールがつかまらない
<取材後記>
小さく振るから当たる気がする
今までと違って、コマみたいにクルッと小さく回る感じです。でも、小さく振っている分、当たりやすい感じがして、感触はよかったです。左右のミスも、ぐんと減りました。
月刊ゴルフダイジェスト2023年12月号より