【キミこそ王子だ】Vol.226 岩井光太「超有望な双子姉妹の弟も、やっぱり凄かった!」
雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王子候補は、埼玉県出身、埼玉栄高等学校1年の岩井光太くんだ。双子の姉妹とともに、数々の試合で優秀な成績を収めている逸材。高1とは思えない強弾道に武市は驚愕! その秘訣に迫る。
今回の王子候補
岩井 光太さん
いわい・こうた ●主な戦歴/2020ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ15~17歳の部 3位タイ ●ベストスコア66(初穂CC) ●トレーニング/体幹トレーニング、筋トレ、トスバッティングなど ●練習/毎日150球、40~50分
約4年前。当時、中学校2年生の双子の姉妹をご紹介した。岩井明愛さん・千怜さんは、高校3年生となり、現在もトップジュニアとして活躍している。
- 雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は、埼玉県、川島町立川島中学校2年の岩井千怜さん。前回登場した明愛さんとは双子だがゴルフのタイプは正反対。今回は妹である干怜さんのスウィングを拝見してみよう。 今回の王女候補 岩井 千怜さん いわい・……
- 雑巾王子こと武市悦宏プロが、全国の有望なジュニアゴルファーのもとを訪れ、大人ゴルファーにも役に立つゴルフのヒントを探る当連載。今回の王女候補は今号から2週連続で“ゴルフがうますぎる双子の姉妹”をこ紹介。まずは、姉の岩井明愛さん(埼玉県川島町立川島中学校2年)の野性味あふれるスウィングを見てみよう。 今回の王女候補 岩井 明愛さん いわい・……
今度は、その弟である岩井光太くんにフォーカスした。8歳でゴルフを始め、現在は、成長著しい高校1年生。先日は「日本オープン」にも出場した。
彼の球を見るなり武市は、「そうきたか! いい球打つね~」と驚嘆。さらに続けて、
「本当に高校1年生? 大人にしか見えないよ。首も太いし、下半身もめちゃくちゃガッシリしてる」と体格のよさを褒めた。
光太くんは練習前に必ず行うメニューがある。まずは体幹トレーニングと軽い筋トレ。その後、父親にトスしてもらったゴルフボールをバットで打つ「トスバッティング」。さらにセットしてもらったボールをアイアンでテンポよく打つ「連続打ち」を行っているそうだ。一連のルーティンは約1時間。打撃練習よりも時間をかけている。
それを聞いて武市は納得。
「光太くんはクラブがよく振れている。初速も速く飛距離も十二分。だけど、ガムシャラな感じが一切なく、むしろゆったりと見える。その理由は、まずアドレスとグリップのバランスがいいこと。次に、体の芯が“でら”しっかりしていること。重いバットを振ることで手先ではなく体幹で振り、そして、連続打ちで小さい動きでも力を上手に出すコツを得たんだろうと思う。すごくいいスウィングだよ」
実際、トスバッティングと連続打ちを取り人れるようになってから、飛距離がだいぶアップしたという。
光太くん自身は「球が曲がらないように軸を動かさないこと」に気をつけているという。
ただ一般的には軸を過剰に意識すると、クラブが速く振れなくなってしまうこともあるが、武市は「彼が意識している軸は、背骨を中心とした細軸ではなく体幹。その太枠のなかで、細い軸がタイミングよく人れ替わっているイメージ。だから体がブレずクラブも振れる」と説明した。
先日出場した「口本オープン」の練習ラウンドで、同組だった谷口徹プロも、「最近の高校生はスゴイ!」とプレー後のインタビューで光太くんを絶賛した。
「谷口徹プロと一緒だったの? 緊張しなかった?」
「いえ。とてもいい方でした。滅多にないチャンスなので、いろいろ質問したのですが、丁寧に答えてくださいました」
「どんなこと聞いたの?」
「ボクのゴルフで悪いところがあったら教えてくださいと」
「うん、なんて?」
「アプローチとパターのバリエーションの少なさを指摘されました。なので、いまがんばって引き出しを増やしている最中です」
恵まれた体格、クラブを振る能力、そして、物怖じせず大御所プロに声を掛ける度胸を兼ね備えた光太くん。将来大物になる素質は十分だ!
週刊ゴルフダイジェスト2020年11月24日号より