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涼しいだけじゃなく飛距離も伸びる? 夏ゴルフの定番「高原コース」【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。


高原コース


高地にあるゴルフ場は、「ボールが飛ぶ」といわれている。標高が高くなるほど、気圧が下がるので、空気抵抗が下がり、飛距離が伸びるというのがその理屈。果たして、これは本当だろうか。

たしかに、空気抵抗が少ないほうが、ボールの勢いは増す。海抜高度が1000メートル上昇するごとに、およそ0.1気圧下がるとされているので、もし、空気抵抗の減少が、飛距離の伸びと反比例すると仮定すれば、海抜1000メートルの高地では、飛距離が10%アップ(ドライバーが200ヤード飛ぶ人なら220ヤード)する計算になる。

しかし、ボールの飛距離には、バックスピンによる揚力の影響も大きい。揚力が長く維持されれば、それだけ落下までの時間が延び、キャリーが増すということ。そして、揚力は空気抵抗によって生み出されるので、空気抵抗が少なくなる高地では、ボールの勢いは増しても、揚力が減少し、結果、期待しているほどには飛距離は伸びないというのが現実だ。

また、標高が100メートル上がるごとに、気温は約0.6度下がると言われているので、標高1000メートルのコースでは平地より6度ほど気温が低くなる。暑い時季なら快適だが、涼しい時季はより体が回りにくくなり、飛びづらくなる要因となる。

こう考えると、標高が高いことによる飛距離への影響は思ったほどは大きくないといえるかもしれない。とはいえ、猛暑の時季は、快適にラウンドできるに越したことはない。夏は飛びの量よりも“涼”を求めて高原コースを訪れてみてはいかがだろう。