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【ギア選びのウソホント】Vol.144 グリップエンドを余らせるパッティングの利点とは?

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

36インチ以上のパターに長くて太いグリップを挿し、余らせて握るプロが増えているという話の続きです。これはマレットなど重心深度の深いパターヘッドが増えていることが要因と考えます。

基本的にパッティングでは「順回転がいい」とされていますが、ボールには約46gの重さがあるため、わかりにくいですがグリーン上では芝生に沈んでいます。それを順回転で転がすためには大げさに言って、一度かち上げる必要があります。そうなると重心深度が深いパターヘッドのほうがフェースは上を向きやすいのでそのように打ちやすいのです。また、パターストロークで考えると、「振り子」の動きのほうがブレなくストロークできるという利点もあります。

マレットなどはブレードタイプよりも重いヘッドになりやすく、ヘッドが垂れやすいので、グリップを重くしたカウンターバランスのほうが振り子の動きにしやすいのです。また、その際、グリップエンドを持つよりも、グリップエンドを余らせたほうがグリップ中に支点を作れるメリットもあります。

ちなみに、このようなことが可能になったのはグリップ素材の進化も見逃せません。そのお話は次回以降で述べたいと思います。

堀越良和

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2023年7月25日号より