【ゴルフせんとや生まれけむ】斉藤祐也<後編>「真っすぐ飛ぶ方法、見つけてしまいました」
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き、 元ラグビー選手の斉藤祐也氏。
ベストスコアは86。2年前の1月、千葉県の長南CCで出しました。前回、ティーショットにドライバーではなく5番ウッドを使うようになってからスコアがまとまり出したというお話をしましたが、このときもまさにそう。ドライバーを一度も持たなかったことでティーショットが安定すると、グリーン周りやパットにもいい影響が出てベストスコアにつながったんです。
僕はいろいろな方からコンペに呼んでいただくことも多いのですが、この体ですからね、いったいどんな球を打つんだろうかって、1番ホールのティーに行くとみんなが興味津々の目で見守っているんです。そして、そんななか、僕が当たり前のように5番ウッドを持つと「あれー?」って拍子抜けしたような顔をするんですよね。確かにギャラリーの皆さんの期待を裏切っているかもしれませんが(笑)、僕としてはスタート早々のOBは避けたい。だから、ぐっとこらえてドライバーを封印してきたんです。
でもね、5番ウッドで同伴者のドライバーショットをアウトドライブすると、それはそれで気持ちがいいものです(笑)。さらに最近はドライバーを使ってもOBが少なくなってきて、コンスタントに80台が出るようになってきました。
実は意識していることがあって、スウィング時に両わきを締める。皆さん「当たり前」とおっしゃるかもしれませんが、それが基本だということを全然知らなくて。ネットでほかのことを調べていてたまたま見つけ、すぐに実践してみたら効果テキメン。自分でもビックリするくらい真っすぐ飛ぶんですよ。もっと早く気づくべきでした(笑)。ほかにも、グリーン周りとか自分なりにいろいろと考えてはいるのですが、何しろ僕は練習に行かないので全部ラウンド中に試してみることになります。だから、上達に時間がかかるんです。だったら練習に行けよという話なんですが、実はラグビーでも練習はあまり好きではなかったんです(笑)。
早いものでゴルフを始めてもう10年以上になりました。この10年間で大きな失敗は特にありませんが、一度、御殿場で間違って似たような名前のコースに行ってしまったことがあります。あの辺って同じような名前のコースがありますよね? フロントで名前を書いて出したら「お名前がありませんが」と言われて、焦って確認したらコース名が違っていて……。時間に余裕があったので幸いなことに遅刻はせず、同伴者に迷惑をかけることはありませんでした。僕は普段からどんなに遅くともスタートの1時間前にはコースに着くようにしています。ラグビー時代、試合の日は出発する1時間半前には起きてゆっくりご飯を食べ、時間に余裕をもって試合に臨むのがルーティンになっていたので、今もそれが身についているのかもしれないですね。
さて、最後に僕の今後の目標を。現状230~250ヤードくらいしか飛んでいないドライバーの飛距離を300ヤードまで伸ばして、70台を出すこと。「練習しないヤツが何を言う」と怒られそうですが、練習しないでそれができたらすごくないですかね(笑)。
斉藤祐也
さいとう・ゆうや。1977年生まれ、東京都出身。東京高校1年からラグビーを始め、2年時に高校日本代表に選出。明大、サントリーなどで活躍。日本代表キャップ14。現在は解説者として活躍。データを駆使した解説が高い支持を得ている
週刊ゴルフダイジェスト2023年7月4日号より