マークしようとしたら球が動いちゃった! どうすればいいの?【球が動いたときのルール・グリーン編】
「球が動いた」場合の処置に関するルール、今回は「グリーン上」。ほかのコースエリアとは処置が異なるケースも多いが、あなたは正しく答えられる?
PHOTO/Takanori Miki THANKS/浜野GC MODEL/Honami Kumabayashi
解説/中﨑典子(左)・阿蘇紀子(右)
米国の大学で学び、プロゴルファーとして国内外を転戦した両氏。現在は「Nory Golf」を設立し、国内外のトーナメントで競技委員として活動する
グリーン上は別物と考えよう
球が動いたルールで一番ややこしいのは、ジェネラルエリアとグリーン上で対処法が異なるルールが数多くあること。間違いをなくすためには、まず原因の見極めが大事だという。
「グリーン上でまず考えるべきは、“なぜ球が動いてしまったのか”という原因を明らかにすることです。①自然(風や傾斜など)によって動いたのか、②外的影響(同伴プレーヤーや動物、動いている別の球)によって動かされたのか、③自分が球を動かす原因となったのか――。そのうえで、自然によって球が動いた場合は、マークして拾い上げる前なのか、それとも拾い上げてリプレースした後なのか。自分が原因の場合は、偶然だったのか、故意だったのかによって処置が変わってきます。こうした手順を踏むことで、正しい処置が導けるようになります」(阿蘇)
では、こんなときはどうすれば?
「グリーン」で覚えておきたいルール5選
答えの選択肢は3つ
●あるがままにプレー
●1罰打で元の位置にリプレース
●罰なしで元の位置にリプレース
Q1. 球のギリギリにマークをしようとして球が動いてしまった
A. 罰なしで元の位置にリプレース
パッティンググリーン上で偶然に球やボールマーカーを動かしてしまっても罰はなく、球は元の位置にリプレースしなければならない。
拾い上げる前に動いた球はあるがまま
マークして拾い上げる前に球が動いた場合、罰なしで止まった位置からあるがままにプレーする
Q2. 拾い上げてリプレースした後に風でボールが動いた
A. 罰なしで元の位置にリプレース
風やグリーンの傾斜による自然の力で動いた球は、グリーン上で拾い上げてリプレースされた後であれば、罰なしで元の位置にリプレースしなければならない。
※拾い上げる前に動いた球は、止まった位置からあるがままにプレーする
Q3. 練習スウィングをしたらヘッドが球に当たって動いた
A. 罰なしで元の位置にリプレース
拾い上げる前か後かにかかわらず、プレーヤー自身が練習スウィングで偶然に球を動かした場合は、罰なしで元の位置にリプレースしなければならない。
素振りかストロークかの判断基準は?
練習スウィングで球に当たるとストロークと勘違いされがちだが、球を打つ意思がないスウィングは練習スウィングとみなされる
Q4. 同伴者の打った球がグリーン上の自分の球に当たって動いた
A. 罰なしで元の位置にリプレース
同伴プレーヤーの打った球が自分の球を動かした場合、規則では外的影響によって動かされた球として扱われ、罰なしにその球を元の位置にリプレースしなければならない。
Q5. 落ち葉を取り除いたら球が動いた
A5. 罰なしで元の位置にリプレース
グリーン上で落ち葉などのルースインペディメントを取り除いたときに球を動かしてしまった場合、偶然に球を動かしたことにより、罰なしで元の位置にリプレースしなければならない
月刊ゴルフダイジェスト2023年7月号より
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