【スウィング改造】大MOI時代はドライバーでスウィング作り③ 伊澤利光プロの大型ヘッドドライバー克服史
「大きなヘッドに慣れるのに4、5年はかかった。正直350ccで限界だったよ」と、大慣性モーメントの大型ヘッドドライバーで苦労をしてきた伊澤利光プロ。伊澤プロ自身のドライバー変遷を見ながら解説してもらった。
「開閉しない振り方」にやっと慣れてきた
GD 伊澤プロは以前から460ccへの対応が難しかったと語っていましたが…。
伊澤 ヘッドサイズ300ccくらいまでは長さ44インチ以下でしたし、ヘッドサイズ的にも、それまでと違う変な挙動というか、暴れる動きを感じることはなかった。あやしくなってきたのは350ccくらいから。400cc、45インチ時代になったら、いよいよ感覚と実際の挙動に違いが出てきて、フェース面がどこを向いているか、わからなくなっちゃったんですね。
GD よく言われるのは、今のドライバーは、一度開くと閉じにくいということですが。
伊澤 そこが悩んだ部分。PGAツアー選手たちの動きを見るとわかるんですが、ダスティン(ジョンソン)と(ブルックス)ケプカは完全にシャットだけど、(ローリー)マキロイはシャット過ぎないでしょ? マキロイはそれで右にすっぽ抜けることがあるから、基本的にはつかまりにくいし、フェースの開閉は少ないほうがいいとは思いますけど。
GD それ以前の、開閉を使ったスウィングとは、全然、感覚が違いますよね?
伊澤 私たち世代の振り方だと、どんなに開閉を抑えてもつかまっちゃうんですよ。今の世代の人たちは、振り方が違うからつかまらない。ダウンスウィングが始まったら、しならせずにグイッと下ろしてポコンみたいな。こちらは、しならせて、タメて、走らせてバーンだから、460ccだと「おつり」がきて、返りすぎちゃうんです。
GD 今やっと慣れてきた?
伊澤 シャットに上げて、切り返しから少しシャロ―に下ろす感じ。(ホン)ラームみたいに、手が体の近くを通るといい。今はやっと真っすぐ飛ぶようになりましたよ。
フェースがどこを向いているかわからなかった
【大型ヘッドの対応ポイント①】ハーフウェイバックでシャットに上げること
テークバックでクラブが地面と平行になる地点では、少なくとも上体の前傾の角度と同じだけ、フェース面が下向きになっている必要がある。
【大型ヘッドの対応ポイント②】少しフックグリップにし開閉を抑えたスゥイングに
左手を少しだけフックグリップにすることで、ナチュラルにシャットに上げやすくなる。伊澤プロは、右手の握り方はスクェアのままにしている。
今シャットにしてからすごく調子がいい
どう振ればいいか、頭ではわかっていても、試合で違和感なく振れるようになるまでは、4、5年の時間が必要だった。
伊澤のドライバー変遷
パーシモンで育ち、メタルで開花してチタンで大活躍。そして大型チタンに悩んできた。
【1990年代】
マスターズで4位に入る。ツアーステージV700、250cc
【2000年代】
【2010年代】
長年愛用テーラーメイドR510TP、390ccヘッドで投影面積は小さめ
月刊GD2019年11月号より
大MOI時代スウィング作りはドライバーが簡単④石井&目澤コーチがみんなの疑問にお答え
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