【只今コージ中!】Vol.104 5人乗りゴルフも可能! ますます必殺仕事人ゴルファー向けになったルノー・新型「カングー」
ゴルフ好きの自動車ジャーナリスト・小沢コージがゴルフに最適なクルマを求めて奔走する連載「小沢コージの只今コージ中!」。第104回はルノー「カングー クレアティフ」の実力をチェック!
PHOTO/Hirohiko Mochizuki MODEL/Mirai Takeuchi(GOLULU) THANKS/カメリアヒルズカントリークラブ
クルマもゴルフギアもフルモデルチェンジするのはいいけど、え~なんでこんなデザインに? 逆にカッコ悪いよ、前のが良かった……と思うケースがあります。
例えばゴルフクラブのドライバー。2000年代頭にヘッドがどんどん巨大化して、なんだかなぁ……と思うことがありました。当てやすいのはいいけどこれじゃクラブっていうよりウチワじゃん!? と言いたくなるデカヘッド化。
同様に可愛さがウリだったのにモデルチェンジとともにどんどん業務用っぽくなりもったいない! と思う個性派実用フランス車があります。それがこの3代目ルノー・カングー。
元は実用ハッチバックの後部を箱型化した貨物車で、本国フランスでは郵便局や大工のクルマとして親しまれています。しかしさすがはアートの国と言うべきか、猫バスのような愛されスタイルと癒し系の走りを持ち、それが日本で人気爆発! 02年の初代、09年の2代目とオシャレな花屋用や乗用車としてウケて、独自人気を博してきました。
今年14年目に入り、3代目にフルモデルチェンジ。イマドキの先進安全性を備えたと同時にパワートレインも進化。1.3Lガソリンに加え、待望の1.5Lディーゼルを定番化。顔が水平基調でビジネスライクになり、横幅が欧州値で1.9mをオーバー。3代目カングー、遂に日本を捨てたか!? とも噂される事態に。
そんななか、遂に上陸した実車を見てひと安心。横幅はサイドミラーも含む欧州方式ではデカ過ぎますが、日本式測定では1.86m。旧型プラス3cmにとどまっています。
車内はエアコンが左右独立式フルオートになって、実用車らしくUSBソケットを5カ所、シガー電源を4カ所用意。シートもサイズアップとともに座り心地がさらに良くなり、元々デカかったラゲッジは115L増えて775Lに。マジメな話、キャディバッグが5本積めるので、5名乗車ゴルフドライブが可能なのです。ロングドライブが楽になる運転支援も備えましたし、アマチュアゴルファーはもちろんジュニアを大勢運びたいレッスンプロにもオススメです。
可愛さが減ったのはもちろん残念。しかし本当にゴルフを愛する仕事人にとっては、ギアのように本当に使い倒せるクルマが生まれたとも言えるのです。
(左)広々とした荷室にキャディバッグが4本はラクラク積載可。5本も確実に載せられるので、5人乗りでコースに行くことも可能! /(右上)インパネは質感が飛躍的に上がり、乗用車的な装飾パネルが付き、イマドキの7インチデジタルメーターや8インチディスプレイをほぼ標準装備/(右下)ブラックバンパー仕様の個性際立つエクステリアも魅力
ルノー
カングー クレアティフ
全長×全幅×全高/4490×1860×1810mm
メーカー希望小売価格/395万円~
週刊ゴルフダイジェスト2023年4月18日号より