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【ゴルフジム】「バンカーからなかなか1発で脱出できない! 上から打とうとしているのですが…」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは、「バンカーから1回で脱出できない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アーリーバード.ゴルフクラブ

教える人/桐林宏光

きりばやしひろみ。64年生まれ、東京都出身。06年、プロ入会。05年、筑波大学で修士課程を修了、プロゴルファーでありながら、スポーツメンタルトレーニング指導士の資格も持つ。「桐林宏光ゴルフ塾」を主宰

<今週のお悩み>
「バンカーからなかなか
1回で脱出できません」

●西容子さん(身長156m/ゴルフ歴10年/ベストスコア109/平均スコア115)
トップの回転がやや浅く、そのためダウンスウィングのクラブ軌道が鋭角になりすぎている。ウェッジのソールを生かして打つには、もう少しスウィングプレーンを寝かせるほうがいい。また、フォローはもっと下半身を回転させて振り抜きたい

西 バンカーから1回で出せないことが多いです。

桐林 まず、足元が動きすぎているのが気になります。インパクトした後に、スパイクがぐるんと回ってしまっていて、そのせいでヘッドがボールの下の砂に届き切っていないんです。

西 ヘッドをボールの「下」に入れるんですか?

桐林 アイスクリームのコーンにボールが乗っていて、それが砂に埋まっているのをイメージしてみてください。それで、ボールを打つんじゃなくてコーンを打つ。そうすると、砂と一緒にボールを運び出すことができます。

西 もっときっちり「刃」を入れなきゃいけないんだと思ってました。

桐林 バンカーだからといって、あまり「打ち込まなきゃ」と思わなくて大丈夫です。上から打とうとしすぎると、クラブが縦に上がりすぎて、トップの回転が浅くなります。肩甲骨を動かして、しっかり肩を回すと、ダウンスウィングの軌道が自然にシャローになって、「コーン」を横から打つイメージが出ます。

西 なるほど。

クラブ操作を腕に頼りすぎています



桐林 斜めのスウィングプレーンを意識して、それと同じ角度で上体を回転させるように意識してみてください。フラフープの中に体を入れて、自分がフラフープの回転の中心になって回る感じです。フラフープの角度が斜めになるほど、インパクトゾーンのヘッドの動きはシャローになります。

西 今まで、縦に振りすぎていたのがわかります。

これで解決!
「体の回転を使って
 大きな円弧で砂ごと打とう」

ボールの下の砂にヘッドを届かせる

ボールを砂ごと飛ばす「エクスプロージョン」では、ボールではなくその下の砂の部分にヘッドを「入れる」、あるいは「届かせる」イメージが必要。ボールだけを打とうとすると、トップしやすくなる

アイスクリームのコーンをイメージ

アイスクリームのコーンが砂に埋まっていて、その上にボールが乗っている状態をイメージする。インパクトでは、砂の中のコーンを打つようにヘッドを入れると、うまく砂を取れる

Point 1
トップで背中を目標方向に向ける

トップで背中が目標方向に向くくらい、しっかり上体を回すことで、スウィング軌道がシャローになりやすく、ウェッジのソールを砂に滑らせやすくなる

Point 2
フラフープの中で体を回転させる

フラフープに体を通して、斜めのスウィングプレーンをイメージする。フラフープの角度が変わらないように、上体の前傾角度を保って回転すると、ヘッドをシャローに入れられる

Point 3
フォローで右足のかかとを上げる

インパクトしたらすぐに右足かかとを上げて、体全体を回転させる。フォローを大きくすると、インパクト後のヘッド軌道もシャローになり、ふわっとやわらかい球が出やすくなる

週刊ゴルフダイジェスト2023年3月21日号より