【通勤GD】高松志門・奥田靖己の一行レッスンVol.45 「ポヨヨンといっとけ」 ゴルフダイジェストWEB
「外れたスウィングでも曲がりも少なくそこそこの場所に飛ぶ」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第四十五話。
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
【ゴルフ芸人 高松志門】
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
【志門流一番弟子 奥田靖己】
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。
前回のお話し
6割スウィングがギリギリや
奥田 今年の女子ツアーに僕の弟子が出てるんですけど、なかなか予選に通らんのです。プロテストはトップ合格やから、潜在能力は高いはずなんですけど。
高松 スウィング見たら、左に場所取ってしもうとるで。
奥田 はい。インパクトの前に左へぐっと踏み込んで、30戦地くらいインパクトが遅れてしまうんです。クルッとその場で回転するんではなくて、ちょっと場所を取ったスウィングになってしもうてる。
高松 やっぱり飛距離をガメってるんよ。あれやと振るスウィングどころか、8割の力で振っても厳しいかもしれんで。
奥田 せいぜい6割ぐらいですかね。
高松 うん。6割でギリギリやろな。
全部ポヨヨン打ちがええ
奥田 ぼくもそう思うて、今は100ヤードを7番アイアンでゆっくり打たせる練習をさせているんです。おかげでテークバックでヘッドがだいぶ感じられるようにはなって来とるんですが、まだ結果は結びついてこんのですわ。
高松 なんにしろ、まずは予選とおらんとな。そしたら、もう全部ポヨヨンでいかせたらどうや。
奥田 なるほど。ポヨヨンですか。“軽く”とか“そろっと”じゃなくて、全部ポヨヨンと打っとけばええんですね。
高松 そうそう。ちょっと大きめのクラブ持たせて、手前から攻める気持ちでな。あとはポヨヨンという気分で行けたら、何とかなると思うで。
奥田 さすが先生の擬音はいつもながら効きそうですね。同じニュアンスでも、「軽めにいっとけ」というのと、「ポヨヨンといっとけ」というのではまるで違う。ポヨヨンといわれると、ものすごいイメージが出やすいです。
高松 そうか。でも、ポヨヨンを忘れんかったら、少々スウィングが外れとっても、球はそこそこええ場所におるはずや。飛んでいく球はちょっと頼りなく見えるけど、そらしゃあない。
左手は持たんで
右手はゆるませる
奥田 静か~にポヨヨン、ポヨヨンとね。とにかく左手をギュッと持たんようにして、右手の感じですよね。そうやね。左手を握ってしもうたらポヨヨンといけへんからな。左手を持たんと右手も緩ませて、ポヨヨンと行かんとな。
高松 そういえば、ぼく、その右手のポジションのおかげで急に調子がようなって、勝った試合がありましたわ。
奥田 はい。92年の「ゴルフダイジェストトーナメント」で、初日72やったんですけど、帰り際にクラブハウスで何気なしに雑誌コーナー見たら、ゴルフダイジェストが置いてあって、先生のページがあったんですわ。それが右手のドアップのイラストで、右に力が入ってると右手首は60度くらいしか動かんけど、ゆるゆるにゆるんどったら180度動くやろいうイラストやったんです。そうやって右手を使って、あとはポヨ~ンと打ちなさいいうて書いてあったんです。
高松 全然覚えてへん。
奥田 ぼくはもう「これや~!」と思うて、翌日からとにかくなんもかんも全部、右手をゆるましてポヨ~ンで行ったら60台連発ですわ。
高松 そやから、街におる酔っぱらいのおっちゃんをいっぺんゴルフ場にぎょうさん連れてきたらええねん。特別ゲストで。手首もなんもかも全部ゆらゆらしとるから、たぶん旨い事手首を止めんとうつで。ポヨヨンがわからんものは、それをよう見て勉強したらええねん。
月刊GDより
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