ザンダー・シャウフェレは“静かなる暗殺者”そう呼ばれるワケとは?
プレジデンツカップで圧勝した米チームでもっとも愉快な男は誰?
この質問に答えたのはJ・トーマスとともにチームを引っ張ったJ・スピース。米メディアはM・ホーマやトーマス、はたまた副キャプテンのF・カプルスを期待したが、スピースが出した答えは意外な人物。それは東京オリンピックの金メダリスト、X・シャウフェレだった。
「ザンダーはおそらくこのチームで一番面白いと思う。“サイレントアサシン(静かなる暗殺者)”だね」とスピース。
真面目でポーカーフェース、“パティアイス”の異名を持つP・カントレーの絶対的パートナーであるシャウフェレがチーム一面白い? そんなイメージはまったくないが、「愛想のないカントレーを幸せにできる話術とユーモアのセンスがある」のだとか。
残念ながらどれほど愉快なのか、具体的なエピソードは語られなかったが、英語が流暢ではない無口な松山英樹を笑顔にさせることもしばしば。不意をついた言動で皆を笑いに引き込む才能が“静かなる暗殺者”にはあるらしい。
前回のライダーカップの表彰式で葉巻をくゆらせながらカメラ(あるいは誰か)にウィンクし、グリンチ(絵本『いじわるグリンチのクリスマス』の主人公)風にニヤリと笑うシャウフェレをとらえたビデオは有名。そのニヤリがシークレットミッションを遂行する暗殺者にも見えるという。
そういえばインターナショナルチームが唯一勝利を挙げた98年大会では、丸山茂樹が“スマイリングアサシン(笑顔の暗殺者)”と呼ばれたもの。米チーム相手に5戦全勝でインターナショナル勝利の原動力になったが、当時まだポッチャリ体型でニコニコしながら相手を撃破する彼のインパクトは世界のファンをノックアウト。E・エルスやV・シンからイジられる愛されキャラのムードメーカーだったあの頃がなつかしい。
週刊ゴルフダイジェスト2022年10月18日号より