「ゴルフをするならPGAツアーが最高の舞台」マキロイ大逆転で3度目の年間王者に
PGAツアーシーズン最終戦「ツアー選手権」でローリー・マキロイが本命のスコッティ・シェフラーを逆転で下し、史上初3度目の年間王者に輝いた。
初日のスタート時点で第1シードのシェフラー(10アンダー)とは6打差。しかも第1ラウンドの1番でOBを叩いてトリプルボギー、2番ボギーとつまずいた。
「3番ティーに上がった時点で10打ビハインドだった。そこから巻き返したんだから、不可能なことなんて何もないということを証明できた」と逆転勝利を喜んだマキロイ。
最終ラウンドを6打差の2位タイからスタートすると、5番から3連続バーディ、15番では10メートル近いバーディを決め、16番でシェフラーがボギーを叩いてマキロイが頭ひとつ抜け出した。最終ホールでは2打目をギャラリースタンドに近いラフに打ち込んだが、救済を受けられるラッキーもありパーセーブ。新旧世界ランク1位対決を制し、「最高の舞台で最高の選手と1対1のバトルができてよかった」。
キャリアグランドスラムがかかった今年のマスターズは、最終日「64」をマークするスーパープレーで追い上げたが2位止まり。優勝はシェフラーに譲ったが、今回そのリベンジに成功した。
この優勝でマキロイが獲得したボーナスは1800万ドル(約25億円)で、6打差逆転は大会最多差逆転記録にあたる。また年間王者は16年と19年に続き3度目で、年間王者2度のタイガーの記録を更新した33歳は、安堵の表情で達成感をにじませた。
LIVに移籍する選手が続出していることを意識して「ツアーの威信と伝統を継承する」というマキロイは、「ゴルフ界が分断されているつらい時代だけれど、僕はゴルフの力を信じている。ゴルフをするならPGAツアーが最高の舞台。なぜほかの場所でプレーしたいと思う選手がいるのかがわからない」と持論を展開した。ツアーに忠誠を誓うマキロイ戴冠の意義は大きい。
週刊ゴルフダイジェスト2022年9月20日号より