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「今この瞬間に集中することをやり切った」ザンダー・シャウフェレが結婚記念日を3年半ぶりVで飾る

PGAツアーの「トラベラーズ選手権」で、ザンダー・シャウフェレが優勝を飾った。奇しくも当日は愛妻マヤさんとの結婚1周年記念日。最終日をトップでスタートするとアニバーサリーVの喜びに浸った。

昨年の東京五輪では金メダルに輝いているし、今季は相棒P・カントレーとのチーム戦(チューリッヒクラシック)で勝っているが、個人戦となると19年以来、3年半ぶりとなる勝利。インタビューでそれを指摘されると「思い出させないで」と苦笑い。

首位からスタートした最終日、中盤まで快調だったが、終盤ルーキーのS・ティーガラに逆転を許し1打ビハインドで迎えた最終ホール。前の組のティーガラがティーショットを厄介なバンカーに入れボギーを叩くなか、シャウフェレは「思った通り」の完璧なティーショットで335ヤード飛ばすと、残り105ヤードの第2打を1メートルに寄せるスーパーショット。バーディで再逆転し逃げ切った。

最終日をトップから出たのは5回目だが、これまでは一度も勝ったことがなかった。逃げ切れないジンクスを打ち破れたこともうれしかったが、結婚1周年の記念日に久々に勝てたのだから格別だ。

「妻にはいつも“あなたは地球上でもっともマルチタスクが苦手な人”と言われます。いろいろなことを一度にできないのは欠点でもあるけれど、1つのことにとことん集中できるのは長所。今日は僕が得意なたった1つのこと、先のことは考えず、今この瞬間に集中することをやり切りました」

祝賀会はどこで? と聞かれると、「ここでは祝わず、まっすぐ家に帰ります」と急いで会場を後にしたシャウフェレ。17年のデビュー以来、常に世界ランク15位以内をキープするなど安定感は抜群。ネクストメジャーチャンピオン候補の次なるターゲットは聖地で行われる全英オープンだ。

全英で悲願のメジャー戴冠となるか?(写真は2021年ZOZOチャンピオンシップ。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月19日号より