先日の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」初日、双子姉妹の岩井明愛と岩井千怜が同組でラウンドして話題になった。

試合の結果は明愛が3アンダーで14位タイ、千怜は予選落ちだったが、千怜のキャディを務めると同時に明愛のプレーも間近で見る立場になった2人の父・雄士さんに試合後、感想を聞いてみた。

「ペアリングの発表は指定練習日の正午頃、練習ラウンド中に聞いたのですが、『おっ? 同じ組になったか』と、双子同組に関しては、そこまで驚きませんでした。ただ、それよりスタートが11組目、9時という“いい時間帯”だったことに恐縮しました。というのも、今回は主催者推薦選考会を経ての出場で、2人は実績のない新人にもかかわらず、先輩プロの皆さんに申し訳ないなと。同組で高校の先輩の菅沼菜々さんにも『回りづらいのでは……』と申し訳なく思いました」

双子同組ならメディアやギャラリーも注目する。話題に事欠かない姉妹を持つ父親ならではの気遣い、気苦労が少なからずあるということだろう。

父親ならではの気遣いは試合中にもあった。ご存じのとおり、プレー中、選手にアドバイスできるのはパートナーであるキャディだけ。千怜のバッグを担いでいた雄士さんは、たとえ明愛がピンチに陥っても見守るしかない。

「もちろんそこはルールですから、しっかり守りました。内心では『もっと自信を持ってピンを狙え』と言いたくても口には出さずに。そのかわり、明愛がナイスショットをしたら、目立たないようにグータッチしたり、ふだんは千怜がホールアウトしたら次のホールに急ぐのに、明愛のホールアウトまで見守ったりとか（笑）」

「子供を見る目はほかの親と一緒ですよ」と笑う雄士さん、これからは姉妹に加え、雄士さんにも注目の目が向けられそう?

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月3日号より

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