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「復帰までは半年以上」ライダーカップ主将・ストリッカーが原因不明の病魔に

昨年9月のライダーカップで米国史上最年少チームを率いて圧勝に導いたキャプテン、スティーブ・ストリッカー。その彼が原因不明の病魔に冒されていたことが地元誌のインタビューで明らかになった。

ライダーカップが行われたウィスコンシン州ウィスリングストレイツは、ストリッカーにとって地元中の地元。キャプテンとして米チームを勝利に導いた彼は、まさに故郷のヒーローとなった。

人生最良の時を謳歌していた彼に異変が起きたのは、昨年11月。趣味のハンティングから帰宅したある夜のこと、「突然体調が悪くなり、わき腹に痛みを感じました。ものすごい汗で40度の発熱。主治医から強力な抗生剤を処方され、服用するとアレルギー反応か今度は喉が腫れて息が苦しくなり、唇と舌も腫れ上がった」。

当初はコロナを疑ったが陰性。それでも熱は一向に下がらず、病院を訪ねると即入院。2週間以上の闘病生活を強いられた。「肝臓の数値がどんどん悪くなり、白血球が急激に増えました。原因が何なのか医師にもわからず。そのうち黄疸になるほど肝臓の数値が悪化し、尿はペプシコーラのような色でした」

肝臓だけではなく心臓にも炎症が見られ、11日目で一旦退院したものの、3日後に再入院。

「すべてが悪い方向に向かっていて、気分は落ち込み、これから何が起こるか心配でならなかった。2週間食事も取れず、トイレに行くためにちょっと歩いただけで激しい息切れに見舞われました」

発症から2カ月以上たっても未だ原因は不明だという。心臓の腫れは引き回復傾向にはあるが、体重は10キロ以上減り、専門医からはツアーでプレーするレベルに体調が戻るまで半年はかかると診断された。

「幸い今は正しい方向に向かっている実感があります。とにかく時が解決するまで待つしかありません」

全米シニア覇者の一刻も早い回復を祈るばかりだ。

PHOTO/Tadashi Anezaki

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月15日号より