Myゴルフダイジェスト

【ゴルフ初物語】Vol.64 ニクラス、セベ、タイガー…ダンロップフェニックスの歴史は1974年に始まった

今週、宮崎のフェニックスCCで開催されるダンロップフェニックス。1974年に始まった秋のビッグトーナメントは今年で48回目を迎える。残念ながら昨年に続き外国人選手の招聘は見送られている。

第1回大会を制したジョニー・ミラー

そうそうたる顔ぶれがズラリ

国内男子ゴルフのツアー制度が施行された翌年、日本に世界基準のトーナメントを、と1974年に始まったダンロップフェニックス。その第1回にはジャック・ニクラス、トム・ワイスコフ、ベン・クレンショーをはじめ、ランキング上位20人が来日。日本勢は尾崎将司、青木功、中村通らが迎え撃ち、総勢96名が出場。当時の国内ツアーとしては破格の賞金総額5000万円、優勝賞金1000万円をかけて争った。

初日から3日間連続69というスコアを並べて首位に立ったのはジョニー・ミラー。前年の全米オープンを制し、この年、シーズン開幕から3連勝。20試合に出場して8勝を挙げ、賞金35万ドルを獲得して賞金王に輝いたばかり。最終日も他を寄せつけず67のベストスコアをマークする独り舞台で初代チャンピオンの座に就いた。

これまでにグレッグ・ノーマン、フィル・ミケルソン、ビジェイ・シン、ジョン・デーリー、ニック・ファルド、フレッド・カプルス、デービス・ラブⅢ、セルヒオ・ガルシアら世界のトップランカーがこぞって参戦。77年セベ・バレステロス、80年トム・ワトソン、87年クレイグ・スタドラー、89年ラリー・マイズ、93年アーニー・エルス、01年デビッド・デュバルと、メジャーチャンピオンたちが優勝トロフィに名を刻み、04-05年にはタイガー・ウッズ、12-13年にルーク・ドナルド、そして16-17年にはブルックス・ケプカが連覇している。

来日する外国勢の壁を最初に破ったのは85年、第12回大会の中嶋常幸。94年から96年にかけては尾崎将司が3連覇を達成。昨年は無観客で行われ海外選手の招待も見送られたが、金谷拓実がプレーオフを制してプロ初優勝。今年は1日5000人上限の有観客で開催される。

1971年に開場し今年50周年を迎えたフェニックスCC。開場年に日本プロを開催し、翌72年にフェニックストーナメントがスタート。73年に全日空フェニックスとなり、74年から国際的なトーナメントとして新たにスタートした

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月30日号より