【東京五輪】メダル争いの急先鋒は米国&韓国勢。女子の注目選手をピックアップ!
PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki、Blue Sky Photos、Takahiro Masuda
36の国と地域から60名の選手が参加する東京五輪女子ゴルフが、いよいよ8月4日(水)に開幕する。日本代表の畑岡奈紗、稲見萌寧とメダルを争う注目選手をご紹介!
ショット力のアメリカとオールラウンダーの韓国
世界中から選手が集まる五輪だが、やはり米女子ツアーの上位を占めるアメリカと韓国の選手がメダル争いの中心になるだろう。テレビ解説でもおなじみのレックス倉本は、とくにアメリカ人選手に分があると分析する。
「先週の男子に続き、2週続けて同じコースでの開催になります。連日の猛暑もあり、いくら細心の注意を払っても、やはり芝に負担がかかるため、グリーンはそれほど硬くできないし、芝も短く刈り込めない。ボールが止まりやすいうえに、荒れたコンディションになると思います。前回のリオ五輪は海岸沿いのリンクスで、総合力が問われましたが、今回はピンを刺してくるショット力が勝負を分けるはずです。すべてをそつなくこなし盤石の強さを見せる韓国勢ですが、今回はショット力に秀でたアメリカ人選手のほうが有利だと思います。もちろん地の利を生かしメダル獲得を目指す日本人選手ふたりには、並み居る強敵を破って、他の競技の金メダルラッシュに続いてほしいです」
日本
直前に米女子4勝目でメダルに弾み!
畑岡奈紗(22)
世界ランク 9位 158cm
霞ヶ関CCで行われた14年日本ジュニアで2位とコースとの相性もいい。事前の練習ラウンドでは松山英樹と回り、丸山茂樹からアドバイスをもらうなど準備万端
今年すでに5勝! 抜群の安定感
稲見萌寧(22)
世界ランク 28位 166cm
「めちゃくちゃ出たかった」という五輪の舞台。前々週の試合を欠場して練習ラウンドを行うほどの入念ぶり。国内女子ツアーの代表として世界の強豪を迎え撃つ
アメリカ
今季メジャー初制覇! 最強姉妹の妹
ネリー・コルダ(23)
世界ランク 1位 177cm
今年の全米女子プロに勝ち、世界ランク1位に。今年は13試合出場中トップ10入り8回、うち優勝3回と圧倒的な強さを誇っている
平均273.8Y! ネリー・コルダの
スウィングはこちらから
米6勝。最強姉妹の姉
ジェシカ・コルダ(28)
世界ランク 14位 180cm
飛距離とショット力を武器に今年1月に米女子ツアー6勝目を挙げた。姉妹の父はテニスの全豪覇者、母もテニスで88年のソウル五輪に出場
テコンドーの黒帯保持者
ダニエル・カン(28)
世界ランク 5位 168cm
生まれも育ちも米国の韓国系アメリカ人。17年全米女子プロでメジャー制覇するなど通算5勝。米女子ツアーで現在、平均パット数1位のパッティングの名手。身体能力抜群でテコンドーの黒帯保持者
リオ7位の雪辱を誓う
レキシー・トンプソン(26)
世界ランク 12位 180cm
飛距離を武器に米女子ツアー11勝。16年サロンパスカップで日本ツアー初出場初優勝。今年の全米女子オープンでは最終日首位でスタートしたが笹生優花、畑岡奈紗に1打及ばず。その雪辱を果たす
韓国
米女子ツアー2年連続賞金女王
コ・ジンヨン(26)
世界ランク 2位 170cm
17年に米女子ツアー初優勝。以来、わずか4年でメジャー2勝、通算8勝。19年から2年連続賞金女王を獲得。そつがないオールラウンダー
リオ五輪金メダリスト
パク・インビ(33)
世界ランク 3位 168cm
日本女子ツアー4勝、メジャー7勝を含む米女子ツアー21勝の元世界ランク1位の女王。リオ五輪金メダリストで史上初となる連覇を目指す
20年全米女子プロ覇者
キム・セヨン(28)
世界ランク 4位 163cm
昨年の全米女子プロでメジャー初優勝。通算12勝。ミズノのアイアンを愛用し、高いパーオン率を誇る。スポーツ万能でテコンドー3段
契約はヨネックス
キム・ヒョージュ(26)
世界ランク 6位 166cm
12年サントリーレディスを16歳でアマ優勝。14年エビアン選手権初日にメジャー最少スコア「61」を記録して優勝するなど爆発力が持ち味
フィリピン
21年全米女子オープン覇者
笹生優花(20)
世界ランク 10位 166cm
日本女子ツアーでは平均飛距離トップ。日本国籍も持つが、今回は母親の母国であるフィリピン代表として出場。2カ国の期待を背負って金メダルを目指す
オーストラリア
21年エビアン選手権優勝
ミンジー・リー(25)
世界ランク 8位 165cm
アマチュア時代から活躍し、先日のエビアン選手権で最終日に7打差を逆転。メジャー初優勝を果たした勢いで金を目指す。米女子ツアー通算6勝
19年全米女子プロ優勝
ハナ・グリーン(24)
世界ランク 17位 167cm
米女子ツアー通算2勝。21年は優勝こそないがたびたび優勝争いに絡み、出場試合で予選落ちは1回、トップ10入り4度。抜群の安定感を見せる
ニュージーランド
21年ロッテ選手権で復活優勝
リディア・コー(24)
世界ランク 11位 165cm
リオ五輪では銀メダル獲得。21年はロッテ選手権で復活優勝、2位が2度などトップ10入り8度と好調を維持。賞金ランクは3位につけている
タイ
米女子ツアー12勝
アリヤ・ジュタヌガーン(25)
世界ランク 21位 170cm
米女子ツアー通算12勝。リオ五輪では初日首位も怪我の影響で途中棄権。21年は7月に優勝するなど2勝を挙げ、五輪に向けて調子を上げてきた
21年ANAインスピレーション優勝
パティ・タバタナキット(21)
世界ランク 13位 162cm
大学2年時にプロ転向し、今季ブレーク。ANAインスピレーションでは初日から首位を守る完全優勝で、初勝利。米女子ツアーで現在賞金ランク4位
中国
リオ五輪銅メダリスト
フォン・シャンシャン(31)
世界ランク 20位 172cm
日本5勝、米10勝。前回の五輪で銅メダルを獲得したことで、中国でゴルフがブームに。17年には地元・広州市にゴルフアカデミーを開設
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月17日号より