またも2位のウエストハイゼン。「シルバーメダル コレクター」襲名か?
東京五輪の前週に行われたPGAツアーの3Mオープンで、またもL・ウエストハイゼンが2位に終わった。今シーズンの全米プロと全米オープンで2位に入った彼は、目下『シルバーメダルコレクター』道まっしぐら。ところで歴代ナンバー1シルバーメダルコレクターは誰?
T・ウッズが全盛期だったころ、そう呼ばれていたのがP・ミケルソンとE・エルス。97年のプロデビューから6年で4連勝を含むメジャー8勝を挙げたタイガーに対し、ミケルソンはことごとくメジャー獲りに失敗。無冠の帝王の初戴冠は04年のマスターズまで待たなければならなかった。以降メジャー6勝しているが、タイガーの通算15勝には遠く及ばない。エルスしかり。00年には全米プロを除く3つのメジャーで2位に甘んじ、「タイガーは友達だし、いいヤツだけど、彼がいなかったらもっとメジャーに勝てていたのに」と嘆いた。
ちなみにメジャーでの2位はミケルソンが11回、エルスが6回。2人とも2位の数が優勝回数を上回っている。
そしてエルスに並ぶ2位6回を記録しているのがウエストハイゼン。無名時代の10年、セントアンドリュースで行われた全英オープンで圧勝して以来、何度も2勝目のチャンスがありながら、未だメジャー1勝にとどまっている。
ほかにも候補者はいる。メジャー2勝で2位が8回のG・ノーマンは、86年には4つのメジャーすべてで最終日首位に立ったものの、優勝は全英オープンのみだった。C・モンゴメリーは、メジャー優勝経験はないものの、2位は5回。
そして忘れてはいけないのがJ・ニクラス。メジャー最多の18勝を挙げている一方で、2位もじつに19回と断トツだが、優勝数からニクラスがシルバーメダルコレクターと呼ばれることはない。となると、この不名誉にあずかるのは、2位が優勝の倍近いミケルソンといえそうだ。
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月17日号より