全米オープンでは砂が目に入り棄権も。ノルウェーのホブランが欧州ツアー初優勝
米男子ツアー2勝のビクトール・ホブラン(23)がノルウェー勢初の欧州ツアーチャンピオンに輝いた。
ドイツのミュンヘンで開催されたBMWインターナショナルオープンで地元のヒーロー、マーティン・カイマーとの息詰まる接戦を制したのがホブラン。全米アマを制覇しマスターズと全米オープンでローアマ。プロ転向後も着々とPGAツアーで地位を固めてきただけに欧州初戴冠は意外な気もするが、主戦場がアメリカだったため欧州での優勝が遅れたというわけ。
「最終日はトップからスタートしたので勝つ気満々でしたが、かなり苦しみました。カイマーの足音がひたひたと迫ってきてすごくストレスを感じるラウンドだった。ミスを最小限に止めることを考え神経を使ったから1日がとても長かったです。重圧から解放されて、いまはただただうれしい!」
この勝利で世界ランクは自己最高の13位。念願だったライダーカップ(9月米国開催)のメンバー入りも決めた。「全英オープン、オリンピック、ライダーカップと目の前に楽しみなイベントがいっぱい。でもその前にノルウェーに戻って少し休養します。友達とバカ騒ぎしたい」と23歳の若者らしい言葉を口にした。
前週の全米オープンではバンカーから脱出しようとした際、砂が目に入って途中棄権するという不運もあった。しかし、すぐさま気持ちを切り替え乗り込んだホームツアーで初V。つまずいたあとだけに喜びは大きかった。
6月中旬の米女子ツアー、メディヒール選手権ではマチルダ・カストレンがフィンランド勢初のチャンピオンに輝いた。スウェーデンをゴルフ先進国に押し上げたアニカ・ソレンスタムに始まり、ヘンリク・ステンソン(スウェーデン)やスーザン・ペターセン(ノルウェー)らがメジャー取りに成功。そしてホブラン、カストレン。なにやら北欧勢が熱いがオリンピックではさて……?
週刊ゴルフダイジェスト2021年7月20日号より