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【小祝さくら ゴルフときどきタン塩】Vol.83 開幕へ向け「痛みはない。でもあまり期待しないでください(笑)」

国内女子ツアーを牽引する女子プロのひとり、小祝さくら。ほんわかした雰囲気を持ちつつも、プロ2年目の2019年以降着実に優勝を重ね、すでにツアー通算10勝以上を誇る実力者。そんな小祝の素顔や、ほっこりとした日常を追っていく――。

ILLUST/オギリマサホ

>>前回のお話はこちら

小祝さくらは、今年も国内女子ツアー開幕戦のダイキンオーキッドレディスに出場する。

2017年の夏にプロテストに合格して以来、2018年から(コロナ禍で中止となった20年を除いて)7回連続出場中だ。

8回目の今年は、今までとは違う思いで臨む大会となる。

皆さんもご存じの通り、小祝さくらは左手首を痛めて昨年後半戦を欠場、手術を経て、リハビリなどを重ね、「26年の開幕戦出場を目標に頑張ります」との言葉通り、ここまでこぎ着けてみせた。

「痛みはないです。でも、あまり期待しないでいただければ(笑)」

変わらずほんわり語るその裏では、いろいろな思いとハードなトレーニングや練習を重ねてきた。

「手術で縫った糸が溶けるのが他の方より遅くて、体質も関係するみたいです。お医者さんにフルショットをしていい、バンカーやウェッジを打っていいと言われたのは1月後半。本当によかったです」


スウィングも特別変えていない。

「手術して最初に打つときは、結構怖かったんです。実際打ってみたら全然ダメでしたし。最初は球がつかまらなくて、“ペラペラ球”が止まらない。パワーもまったく弱くなっているのでボールも上がらないし。これじゃあゴルフにならないなあ、本当に元に戻れるのかな……と。1月いっぱいは不安と心配のほうが大きかったです」

そこから徐々に、本当に徐々に“打てるように”なってきた。

「ダメだと思っても仕方ないので、もう何とかやるしかないなあと思いながらずっとやっていました」

今、ベストの状態の6割~7割だという。

「バンカーは地面が硬いことが怖いというより全然上手く出ないので、入ったら期待せずに諦めるようにしています。アプローチは意外と大丈夫ですけど、やっぱりショットが一番、負担がある感じはします」

“諦め”は“切り替え”でもある。

実はちょっぴり苦手意識もある本大会。確かに予選落ち(18年)、17位タイ(19年)、優勝(21年)、13位タイ(22年)、予選落ち(23年)、9位タイ(24年)、予選落ち(25年)という戦績だ。

「波が激しいんですよ……」

“波”で見れば、今年は“いい成績”の波ではないか。久しぶりに試合のティーイングエリアに立つ。

「今まであまり緊張したことはないからわからないんですけど。それよりどんな球が出るんだろうという心配しかないです。きちんと当たればいいなと。昨年のこの大会はひどいゴルフだったんですけど、今年はまた新たな気持ちで、結果がどんなゴルフになってもしっかりプレーしたいと思います」

改めて目標を聞くと、「優勝目指して頑張りたいと思います」。

小祝さくらのこの言葉を信じて、過度な期待はせずに、そっと見守っていくことにしよう。

復帰へのファンの喜びの声を伝えると「ありがとうございます。本当にありがたいです」と律義なさくら。つい「優勝を!」と期待してしまうが、考えてみればボールを打てるようになってまだ1カ月と少し。久しぶりの試合に対しては「緊張はしなそうです」と頼もしい言葉が! 楽しみに応援しよう

こいわい・さくら。1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、20-21年は5勝を挙げ最後まで賞金女王を争う。22年2勝、23年1勝、24年2勝、25年も1勝を挙げ、ツアー通算12勝。「久しぶりの試合でお会いできること楽しみにしています!」

週刊ゴルフダイジェスト2026年3月17日号より