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【松山英樹インタビュー】「早めに優勝して、いい状態でマスターズへ。これが今年の第一の目標」

松山英樹の25年シーズンは、1月開幕戦のザ・セントリーで35アンダーという72ホールのPGAツアー記録を叩き出した圧巻の優勝から始まり、12月最終戦のヒーローワールドチャレンジ(ツアー外競技)で最終日に3打差を詰め、プレーオフで競り勝ち、主催者のタイガー・ウッズからトロフィを受け取って終わった。昨年末、「今はすごく気分がいいです」と語った松山に、26年シーズンについて聞いた。

PHOTO/Takenori Miki、Getty Images

松山英樹 まつやま・ひでき。21年のマスターズで海外メジャー初制覇を達成。米ツアー通算11勝を挙げる日本の絶対的エース。今シーズンで米ツアー13年目となる

最終戦の勢いで26年シーズンに挑む

「セントリーでの優勝からスタートして、その後なかなかいいプレーができず苦しい時間も長かったんですけど、最後のヒーローで優勝していい締めくくりができましたし、この試合で来シーズンへのいいきっかけもつかめた感じで、すごくいい気分ではあります」 

昨年はPGAツアー12年目、勝ち方にもバリエーションが加わった。そして、調子の悪いなかからでも常に何かを拾い上げることこそ松山英樹の強みだ。

今シーズンへつながる“きっかけ”は、松山自身が昨年一番印象に残る“一打”に挙げた、ヒーローワールドチャレンジのプレーオフでのセカンドショットにある。

「しっかりピンに向かって構えて打つことは、ここ何年間ではなかったもの。それをあのプレーオフのセカンドで打てたということが、素直に嬉しいと思いますし、今後につながっていくんじゃないかと思っています」

以前、「変化は怖くない。自分に足りないことを変えているというだけです」と語っていた松山。昨年も、スウィングもパットのストロークも変えた。松山は、感覚を頼りに自分で考え、常に何かを加えたりアレンジしたりしている。それが最後につながってきたという手応えがある。これを次につなげるため、また準備と練習を重ねていく。

「練習の虫」と言われることについて聞くと、「僕は練習量そんなに多くないですよ。他の選手のほうが多いと思います。ビクトール・ホブランとか……」といったんけむに巻きつつ、「でも、練習をしたほうが自信にもつながりますし、する内容によってはムダなことも多いですけど、それも含めて練習量は大事なんじゃないかなと思います」と答えてくれた。

PGAツアーの選手のレベルは年々上がっていると感じる。

「たとえば自分が18位くらいでプレーを終えたとき、以前ならこのコンディションで自分がこの調子だったら前ならトップ10に入ったよなあと感じることがすごく多かった。予選カットラインもそうですが、そういう微妙な一打二打ということが変わっているんじゃないかなという印象はあります」 

今シーズン、それぞれのルートで這い上がってきた日本人選手が4人、松山と同じ舞台に立つ。松山に憧れ、その背中を追ってきた選手たちを同じ場所で待つつもりはない。「自分が“その先”に行けばいい話ですから」。

「自分のベストのパフォーマンスを出せば今は負けるつもりもないので。彼らが自分のベストを出したときに負けるような感じになってくれれば、(その存在が)怖くなってくるんじゃないでしょうか」

今の一番の目標は、もう一度メジャーで勝つことだ。

「昨年みたいにスタートダッシュができて、持続してメジャーでもいいプレーができるようにしたいとは思っています。まずは、早めに優勝してマスターズにいい状態で臨むことが第一の目標。優勝の回数はどんどん増やして、プレッシャーがかかる場面でプレーすることが大事。メジャーに照準を合わせて、1つでも優勝できるようにしていけたらなと思います」

松山英樹は2026年も“その先”だけを見つめている。

松山が選ぶ約7000球中のNo.1ショット

ヒーローワールドチャレンジ
プレーオフセカンドショット

松山自身が挙げた、25年シーズンの印象に残る“一打”。変えようとする過程で生まれるミスを松山は“意地”と表現した。「例年だったら前にミスしたホールでちょっと違う球筋で逃げていた部分も、結果が出ないからイライラして同じ球を打ってやろうと思って意地を張ってプレーしていた部分もあると思います」。松山の意地は“挑戦”にほかならない。だから松山は常に進化する

マスターズの3日目は悔しかった

悔しさを越えるための課題は、「特にティーショットとグリーン上をしっかりと練習できたら。メンタルも同じようなフラットな状態でプレーできるようになればいい」

最終戦は好調のきっかけに?

手応えの一打を得て、今季はソニーオープンからスタート。「優勝の回数を増やす」、そして照準はメジャーに

月刊ゴルフダイジェスト2026年3月号より