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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.261 ショット上手が陥るもの

KEYWORD 奥田靖己

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Norio Tsuburaoka

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  • 高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 PHOTO/Yasunari OKuda >>前回のお話はこちら 昨年は男子も女子も初優勝が多く出て、これは今の若い子らは、「あいつがイケるなら、自分もイケる」という精神面での相乗効果が出ているからだという話をしましたが……

先日、名古屋のプロの鈴村久さんとお会いした話をしましたが、このコラムではちょくちょく私の憧れの先輩の話をさせてもらってます。今回は、割と身近にいさせてもらった先輩、友利(勝良)さんの話をさせてもらいます。

友利さんは一言で言うたら、ほんまに素朴な人なんですわ。以前はよく練習ラウンドで一緒に回らしてもらっていたので、あるとき、「友利さん携帯の番号教えてもらっていいですか」言うたら、「悪いけど携帯電話はほとんど使わないから、用事があったらゴルフ場か家に電話してよ」と言われてね。「わかりました。じゃあ家に電話します」言うたんですが、その後もお願いしたことはあったけど、携帯は嫌いなんだって言うて番号教えてくれへんのです。変わってますでしょ。


ゴルフネットワークで僕が番組をやり始めたときに、友利さんに出演をお願いすると「ほかにいるだろ、俺はいいわ」と言うので、「そんなん言わんといてください」言うても、「何回言われても出ないよ」とかたくなで、シャイというか“あのまんま”人ですわ。

まあゴルフも人も同じで、ものすごい魅力的です、あの低い球はヤバイです。風の強いコースに行ったら強い強い。170ヤードを7番アイアンでいきます。日本人初のヨーロッピアンツアーでシードを取った人ですからね。ショットは抜群に上手かったです。

ところが、パターがダメで、レギュラーツアーのときから練習グリーンで会うと「おっくん、パター見てくれ」言うて「どうなってる?」と聞いてくるんです。いや、上手いんですよ、パターも。ただ、バックスウィングが上がってから、ちょっと止まるようなイップスっぽい動きが出るんですわ。

こういった動きは、実はショットが上手な人にありがちで、ショットがカップの近くにベタべタつくと、それを入れないといかんと思う。そうすると変なプレッシャーがかかるらしいです。

だからいつもグリーンを外してアプローチばかりやっているやつはイップスにはならないというんですが、確かに一理あります。友利さんの抜群のショットを見てるとそう思います。

「それにしても、ショットも人柄も、ほんまに魅力的です」

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2026年2月10日号より