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【インタビュー】平田憲聖<前編>プロ入り4年でPGAツアーへ。「賞金王を逃したからこそ、自分に甘えず次のステージで頑張ろうと思えた」

プロ入り4年にして世界最高峰のツアーに参戦する平田憲聖。昨年、PGA下部のコーンフェリーツアーで
ポイントランク15位に入り、見事つかみ取った。25歳の若者の挑戦はどのように成し遂げられてきたのだろうか――。

PHOTO/Hiroaki Arihara、Yoshihiro Iwamoto

平田憲聖 ひらた・けんせい。2000年生まれ、大阪府出身。7歳でゴルフを始め、大阪学院大3年時に日本学生で優勝、同年のQTでプロ宣言。22年にシード入り、23年に2勝、24年に4勝を挙げる。

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「憲聖は、やっぱり正確性があると思いますし、下部ツアーで上位何人かしか出場枠がないなかを突破してきた力がある。そこにしっかり入れたのはPGAツアーでシードを取るより厳しいことなんじゃないかと思うこともあるので、今年彼がどういうプレーをするのか楽しみです」 

松山英樹が平田憲聖について語った言葉である。同様に、今年同じ世界最高峰の舞台で戦う面々に平田の“強み”を聞いたところ、

「タフですよね。コーンフェリーで1年戦って孤独な時間もたくさんあったと思うんですけど、そこで勝ち抜いた時点でかなりタフだと思いますし。ゴルフではアイアンの縦距離、特にショートアイアンの縦距離が本当によく合う選手だなと思っています。今年、同級生の憲聖と一緒にPGAに行けるのが嬉しいですし、一緒に優勝を目指して頑張りたいと思います」(中島啓太)

「ZOZOチャンピオンシップで一緒になったことはありますが、上手なゴルフをされるイメージです」(久常涼)

「コーンフェリーから昇格した憲聖は、まずはすごいの一言です。プレーに関しては最近一緒にラウンドしていないからわからないけど、日本にいたときよりレベルアップしていないと昇格なんてできない。プレースタイルはステディに見えるけど、意外と開き直ったりして思い切りよく狙うショットを打てるタイプ。おとなしそうに見えて、“ガンガン”アグレッシブに行く。小平(智)さんみたいな感じもします。今年一緒にプレーするのが楽しみです」(金谷拓実) 

プロ仲間たちが表現する平田憲聖は、クール、静か、癒やし系、アグレッシブ、真っすぐ、安定、柔らかい、オールラウンダー、メンタルが強い……キャラクターもプレースタイルもさまざまだ。実際に見る平田憲聖もまた、つかみどころのないような、それでいて何かをしてくれそうな魅力がある。 

21年、大学在学中にプロ宣言し、あっという間に世界最高峰の舞台にたどり着いた25歳は、どんな男なのか。

「人生設計はしない。目の前のことに挑戦していくタイプ」

「順調に階段を上っている」。自分を曲げず、人に流されず、一つ一つに集中して取り組んできた

自分のいる場所を見つめ
静かに闘志を燃やす 

平田憲聖には芯がある。これは皆が認めるところだろう。当時大阪学院大学では認められていなかった在学中のプロ転向も、日本ツアーのQT2位の結果を引っ提げて、学校や先生方にしっかり相談、説明をして認めてもらった。プロ入り1年目の22年には早くもシード獲得、23年にはミズノオープンでホストプロ初優勝を挙げると、当時史上最年少記録で日本プロを制覇し一気にブレーク、24年には4勝を挙げ最後まで賞金王を争い(予選落ちはゼロ!)、同年PGAのQスクールに挑戦し8位となり、25年はコーンフェリーツアーを主戦場に。ポイントランク15位となり、20位以内に与えられる今年のPGAツアー昇格を決めたのだ。 

平田憲聖にとって、ここまでのキャリアは、自分の思い描いた通りなのか?初優勝直後に話を聞いたときはもっとゆったり構えていたイメージだ。先の目標を聞いても「大きなことを言いたくはない、でもコツコツ頑張りたい」と言った。海外挑戦は口にはしなかったが、目指す場所を聞くと「アメリカのほうが、世界一のツアーなので……」と語っていた。

「あのときは、今年PGAツアーに自分が出場していることは想像できていませんでしたが、自分のなかでは順調に、着実に階段を上れているかなと思っています」

PGAのQスクールファイナルから挑戦した一昨年については、

「チャンスがあればもちろん海外に行きたかった。でも、Qスクールの1次から出るという選択肢はなかったので実際は思い描いてはいなかった道かもしれない。でも基本的に僕は人生設計をしていくタイプではないんです。そのときのタイミングというか、目の前のことに挑戦していくタイプなので」 

結果的に、この24年がキーポイントとなった。

「4勝できたことは自信になったと思います。もちろん賞金王を取りたかったですし、途中からそこを意識していましたけど、それが取れなかったからこそ、自分に甘えず次のステージで頑張ろうという気持ちになれたし、むしろその結果を生かそうとできたんです」 

常に自分のいる場所を見つめながら、冷静に闘志を燃やす。これが平田憲聖という男なのだろう。

「僕はデータをそこまで取るタイプではない。GCクワッドを持っていて試合のときは見ますけど、そんなに縛られないようにします。距離や、右や左にどれだけ曲がっているかを見るサイドスピン、クラブがどのくらいインから、またアウトから入っているかを気にします」

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週刊ゴルフダイジェスト2026年2月3日号より