【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.260 脳の留め金を外す
奥田靖己「ゴルフはつづくよどこまでも」
高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。
PHOTO/Yasunari OKuda
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- 高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。 PHOTO/Anezaki Tadashi >>前回のお話はこちら ジャンボさんが亡くなりました。心にポッカリ穴があいた感じがします。今は同じ時代に一緒にプレーできたことに感謝をしています。僕らの時代のプロゴルフ……
昨年は男子も女子も初優勝が多く出て、これは今の若い子らは、「あいつがイケるなら、自分もイケる」という精神面での相乗効果が出ているからだという話をしましたが、僕らの時代もそういうことはありましたよ。
同年代のプレーヤーは当然、ジュニアの頃から一緒にやってきているわけで、なかには最初から神さまのように上手かったやつもおるけれど、なかには、あいつあんなに下手やったのになあ、と思うようなやつもおるわけです。
ジュニア時代から一緒に切磋琢磨してその過程をずっと見ているわけやから、そいつが結果を出せば自分も出せると思うやないですか。小さい子どもが自転車に乗る練習をしてるときに、同じ年齢の子が乗っておるのを見て、自分もじきに乗れるようになったみたいなことってあるやないですか。でも大人ばっかりしか乗ってへんかったら、子どもには無理や、乗られへんなあと思うやないですか。どこかで自分の脳の中でブレーキかけて制限をしているわけです。
以前も言ったように、僕らの時代は先輩たちの「お前らまだ早い」という無言の威圧感が強くて、脳がブレーキをかけていたんです。
これを早く取っ払えたやつは、若くして勝てるようになる。今はそういう子が多いです。
僕も今年66歳になりますが、こういう話をすると、僕自身どこかで制限かけているんやないかなと思うんです。
昨年のISPS HANDAのグランドの部で、前半の9ホールを3アンダーで回って、昼からもバーディ、パー、バーディで5アンダーでトップになったんですが、ここでおかしいなと思ってね。
「歳いったらこっからなんか起こるんよ」と一緒に回った秋葉真一くんに言ったら、上がりがボギー、ボギーで最終的に2アンダーになってしまった。最初のボギーは、よいところに乗ったのにそこから3パットです。
最終ホールもグリーンをちょっとこぼれたとこから、寄らず入らず。なんでこんなことになるねん、と思ってね。
やっぱり守ってるんやろね。脳がどこかでブレーキかけとるんです。そんなことを後になって思ったんですが、今年はそういう脳の中の留め金を外すようにしたいです。

奥田が教えるスーパーシニアアマたちは常にポジティブ。「『歳やから……』なんて、悪いように思うことがブレーキなんやね」

奥田靖己
おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する
週刊ゴルフダイジェスト2026年2月3日号より


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